大人気Fateシリーズの元祖!『Fate/stay night』の紹介!
皆さんはFateシリーズを知っていますか?
どんな作品か知らなくても、名前くらいは聞いたことがあるかと思います。
Fateには様々な派生作品がありますが、今回はその始まりの作品、『Fate/stay night』を紹介します。
『Fate/stay night』は今年で20周年を迎え、2024年8月8日にはSTEAM、Nintendo Switchにて『Fate/stay night REMASTERED』が配信されました。
発売から20年経っても大人気の『Fate/stay night』
本記事では『Fate/stay night』の魅力に迫っていきます。
1. Fate/stay nightとは
『Fate/stay night』は、2004年1月30日にTYPE-MOONによって発売されたビジュアルノベルであり、TYPE-MOONの商業デビュー作として知られています。
この作品はアダルトゲーム(所謂エロゲー)として発売されましたが翌年の2005年には、ゲーム総合部門に入り10万本を売り上げ、大きな話題となりました。
2005年10月28日に発売されたファンディスク『Fate/hollow ataraxia』も合わせると販売累計はなんと40万本に至っています。
更に2006年にTVアニメが放送された事で、一般大衆にも高い知名度を誇るようになりました。
アダルトゲームが社会現象にまで上り詰めるのは当時としては異例中の異例でした。
初出(無印)はボイスが無く、またレーティングは18禁ですが、2007年4月19日にPlayStation 2にて発売された全年齢版の『Fate/stay night[Realta Nua]』にはボイスが有り、また新規の『ラストエピソード』が追加されました。
さらに、新規BGMとオープニングを収録したPSVita版が2012年11月29日に発売され、PSVita版のグラフィックをHDリマスターし英語と簡体字に対応したリマスター版『Fate/stay night REMASTERED』が2024年8月8日に発売されました。
対応機種はSTEAMとNintendo Switchです。
また、本作自体のアニメ版・マンガ版に加え、様々な形態で多くの派生作品が登場しています。
1-1. ストーリー
舞台は海と山に囲まれた都市・冬木市。
何の変哲もないこの街に、少しずつ侵食する闇があった。
手にした者の願いを叶えるという聖杯。
その聖杯を実現させる為、一つの儀式が行われようとしていた。
聖杯に選ばれた七人の魔術師(マスター)に、聖杯が選んだ七騎の使い魔(サーヴァント)を与える。
騎士 "セイバー"
槍兵 "ランサー"
弓兵 "アーチャー"
騎兵 "ライダー"
魔術師 "キャスター"
暗殺者 "アサシン"
狂戦士 "バーサーカー"
マスターはこの七つの役割(クラス)を被った使い魔一人と契約し、自らが聖杯に相応しい事を証明しなければならない。
つまり、マスターとなった者は他のマスターを消去して、自身こそ最強だと示さなければならないのだ。
杯を求める行いは、その全てが“聖杯戦争”と呼ばれる。
この地で起きる儀式は、その名に恥じない“殺し合い”といえるだろう。
幼い頃火災によって両親を失い、孤児になった主人公は魔術師を名乗る人物に引き取られる。
養父の反対をおしきって魔術を習う主人公だが、まったく才能がなく何年とかけて身についた魔術は一つだけだった。
その養父も今は亡くなり、主人公は半人前の魔術師として成長する。
そうして現在。
ふとしたきっかけからマスター同士の戦いに巻き込まれた主人公は、偶発的に七人のサーヴァントの一人、セイバーと契約する事になる。
望まぬままマスターの一人になった主人公は、聖杯を巡る戦いに身を投じる事になるのだが。
1-2. 聖杯戦争とは
遠坂・間桐・アインツベルンの「始まりの御三家」によって開始された、とある魔術儀式を基にして作られた物が聖杯戦争です。
霊地の管理者だった遠坂が「土地」を、呪術に優れた間桐(マトウ)が「サーヴァントの技術」を、錬金術と第三魔法を司るアインツベルンが「聖杯」を、それぞれ提供し行われました。
そのため、令呪はその時の各御三家の者に優先して宿ります。
この儀式では、聖杯によって選ばれた7人の魔術師(マスター)が、7騎の使い魔(サーヴァント)を召喚し、己が望みを叶える為に聖杯を巡り殺し合います。
それぞれのサーヴァントは、「セイバー」「ランサー」「アーチャー」「ライダー」「キャスター」「アサシン」「バーサーカー」の7つのクラスに分類され、彼らのクラスに応じた能力を持っています。
マスターとサーヴァントは「令呪」と呼ばれる特殊な力で結ばれており、マスターはこの令呪を用いてサーヴァントに絶対的な命令を下すことができます。
しかし、令呪は三回までしか使用できず、その使い方が勝敗を左右する重要な要素となります。
2. 魔術と英雄の召喚
物語の中で描かれる魔術は、現実世界における科学と対比される存在であり、一般には認知されていない秘術とされています。
魔術師たちは、それぞれの家系や個人の特性に基づいた魔術回路を持ち、それを用いて様々な魔法を行使します。
サーヴァントとして召喚される存在は、実在した英雄や神話上のキャラクターであり、彼らは聖杯戦争の期間中、特定のクラスに属する形で現界します。
彼らは、「宝具」と呼ばれる特殊な武器や能力を持ち、その使用が戦闘の鍵となります。
宝具は、彼らの伝説や歴史に基づいたものであり、使い方次第で戦局を大きく変える力を秘めています。
2-1. 魅力的なキャラクター
『Fate/stay night』には沢山のキャラクターが登場します。
キャラクターひとりひとりに魅力があるのですが、全て書くと長くなってしまうので主人公とヒロインのみをご紹介します。
3. 衛宮士郎
衛宮士郎は、『Fate/stay night』の主人公であり、物語を通じて成長するキャラクターです。
彼は正義感が強く、誰かを守りたいという強い思いを持っています。
しかし、その理想主義はしばしば彼自身を危険に晒すことになります。
士郎は、魔術師としては未熟であるものの、他者を助けたいという気持ちから、必死に戦います。
士郎の成長は各ルートによって異なり、彼がどのようにして自分の理想を実現するか、あるいはそれをどう変えていくのかが描かれます。
4. セイバー
セイバーは、Fateルートのメインヒロインです。
彼女は王としての責任感が強く、冷静でありながらも情に厚い一面を持っています。
セイバーは、聖杯を手に入れることで、自分の王としての過去を変えたいと願っています。
セイバーの持つ剣は彼女の宝具であり、真名解放することで圧倒的な破壊力を見せてくれます。
この宝具の使い方が戦闘の勝敗を決定づける要因となります。
5. 遠坂凛
遠坂凛は、衛宮士郎の同級生であり、優れた魔術師です。
彼女は、名門遠坂家の後継者として、幼い頃から厳しい修行を積んできました。
自信家でプライドが高いものの、根は優しく、困っている人を放っておけない性格です。
UBWルートでは、凛が士郎をサポートし、彼の理想を理解しようとする姿勢が描かれます。
彼女のサーヴァントであるアーチャーとの関係も、このルートの大きなテーマの一つです。
6. 間桐桜
間桐桜は、士郎の後輩であり、Heaven's Feelルートのメインヒロインです。
彼女は、控えめでおとなしい性格ですが、その内には強い感情と魔術の才能を秘めています。
桜の過去には、多くの悲劇と苦悩があり、その背景がHeaven's Feelルートで詳しく描かれています。
桜は士郎に対して特別な感情を抱いており、士郎の持っている優しさに救われることを望んでいます。
彼女を救うために士郎がどのような選択をするのかが、物語の重要なポイントとなります。
6-1. 異なる3つのシナリオ
『Fate』 『Unlimited Blade Works』 『Heaven's Feel』の3つのルートによって構成されており、それぞれのルートによってメインヒロインと結末が異なります。
7. Fateルート
Fateルートでは、主人公の衛宮士郎が、偶然にも聖杯戦争に巻き込まれ、セイバーをサーヴァントとして召喚することから物語が始まります。
士郎は幼少期に大火災に巻き込まれ、養父である衛宮切嗣に助けられた過去を持っています。
切嗣から助けられた士郎は、「正義の味方」になることを目指しています。
このルートでは、士郎とセイバーの関係が中心に描かれます。
セイバーは、アーサー王としての過去を持ち、王としての在り方や失敗を悔やみながら聖杯を求めています。
士郎とセイバーは、互いの理想や信念の違いを乗り越え、次第に理解し合うようになります。
8. Unlimited Blade Worksルート
Unlimited Blade Works(UBW)ルートでは、遠坂凛がメインヒロインとして登場し、彼女の視点から物語が進行します。
凛は、名門魔術師の家系である遠坂家の後継者であり、非常に優れた魔術の才能を持っています。
このルートでは、凛と士郎が協力して聖杯戦争を戦い抜きます。
凛のサーヴァントであるアーチャーとの関係が深く掘り下げられ、特にアーチャーの正体が物語の重要なポイントとなります。
アーチャーは、何故か士郎の理想を強く否定しており、彼の理想がどのようにして現実の中で歪められてしまうかを示します。
士郎は、自分の信念を貫くために、アーチャーとの対立を通じて自らの在り方を見つめ直します。
9. Heaven's Feelルート
Heaven's Feelルートは、最も重厚で暗い雰囲気を持つシナリオであり、間桐桜を中心に物語が展開されます。
桜は、士郎の後輩であり、穏やかで優しい性格を持っていますが、その裏には深い闇と過去のトラウマが隠されています。
このルートでは、桜が抱える過去や、彼女が聖杯戦争に巻き込まれることとなった経緯が明らかにされます。
士郎は、桜を救うために奮闘し、彼女を取り巻く陰謀や、聖杯戦争の真実に立ち向かうことになります。
このルートでは、士郎は愛と正義の間で苦悩し、最終的に何を選ぶのかが描かれます。
10. その他の作品
Fate/Grand Order: スマートフォン向けのソーシャルゲームで、Fateシリーズ全体のキャラクターが登場する作品です。
プレイヤーは、様々な時代と場所を巡りながら、歴史の修正を目的とした旅に出ます。
『Fate/stay night』のキャラクターも多数登場し、シリーズのファンにとっては必見の作品です。
11. まとめ
『Fate/stay night』は、その深い物語と緻密なキャラクター設定、哲学的なテーマで多くのファンを魅了し続けています。
理想と現実、選択と犠牲、英雄の本質といったテーマを通じて、人間の根源的な問題を問いかける作品です。
TYPE-MOONの代表作として、今なお影響力を持ち、多くの派生作品を生み出しています。
この作品は、単なるエンターテインメントを超え、物語の深みとメッセージ性で多くの人々に愛され続けているのです。