Meta Connect 2022で発表されたVRやメタバースの最新情報まとめ
https://www.meta.com/jp/en/quest/
Meta(旧:Facebook社)は2022年10月12日にVRやメタバースに関する最新情報を発表する「Meta Connect 2022」を開催しました。
Meta Connect 2022ではMetaのVRヘッドマウントディスプレイ「Meta Quest2」の功績や、新たなハイエンドVRヘッドマウントディスプレイ「Quest Pro」の発表、メタバース、ARなどの最新技術の発表が行われました。
今回はMeta Connect 2022で発表された内容をまとめていきます。
1. Meta Quest 2(旧:Oculus Quest 2)がもたらしたエコシステム
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Meta Connect 2022の冒頭では、Meta(旧:Facebook)がMeta Quest 2(旧:Oculus Quest 2)がもたらしたエコシステムについて紹介されました。
Meta Quest 2専用のアプリを販売できるストア「QuestStore」で販売されているアプリの3分の1ほどのアプリが100万ドルの売り上げを達成しており、その中でも33のアプリが1億ドルの売り上げを達成しているそうです。
また、昨年(2021年)と比較して売り上げが500万ドルを超えているアプリの数は2倍以上に増えているといいます。
2. SNSとしてのMeta Quest 2
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2021年から2022年にかけてVR上のソーシャルコミュニケーションが大きく成長しました。
VR上のコミュニケーションツール(SNS)の「VRChat」はVTuberやメタバースの流行などに合わせ、急激に成長しています。
Youtubeも将来的に「Youtube VR」を用いることでVR空間で複数人で同時に同じ動画を見ることができるようになるようです。
Metaが提供するVR SNS「Horizon Worlds」はPCだけでなくスマホからもVR空間に参加することができます。
3Dモデルを配布しているサイト「Sketchfab」と連携し、様々な3Dモデルを使用して自分好みのVR空間を創造できるようになるようです。
3. ゲームとしてのMeta Quest 2
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VRを使用したゲームの売り上げも年々増加傾向にあります。
例として「The Walking Dead」がこれまでに5000万ドル
「Zenith」と「バイオハザード4」はそれぞれリリースから24時間の間に100ドルと200万ドルを売り上げたと報告されました。
また、Meta Connect 2022内でMeta Quest 2向けのVRゲーム最新作「MARVEL アイアンマンVR」や「Among Us VR」が発表されました。
MARVEL アイアンマンVR
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MARVEL アイアンマンVRは人気のアメコミシリーズ「アイアンマン」を原作としたVRゲームです。
元はPlaystation VR専用ソフトとして配信されていましたが、Meta Quest 2向けにも配信されることが決定しました。
Among Us VR
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YoutuberやTwitchのストリーマーの影響を受け、爆発的人気ゲームとなった「Among Us」のVR版が発表されました。
「Among Us VR」は既に予約が開始されており、価格は日本円で990円です。
Among Us VRは同日にSteamでも配信予定です。
Playstation VRでの配信も決定していますが、配信日が同日になるかは不明です。
VR空間でのクルーがやられる姿は少々刺激的なためか、対象年齢は13歳以上となっています。
「Among Us VR(Steam版)」
https://store.steampowered.com/app/1849900/Among_Us_VR/
4. フィットネスとしてのMeta Quest 2
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Meta Quest 2はフィットネスにも使われています。
Meta Connect 2022で公開された映像では膝を使ったゲーム形式のフィットネスが紹介されました。
この映像では、従来の頭と手だけだったVRのトラッキングから更にトラッキングできる範囲が増えている事が分かります。
また、Meta Quest 2コントローラーの握り部分をフィットネス向けにする拡張パーツ「アクションパック」が発売されることも発表されました。
消費カロリーなどの運動データが閲覧・管理できるアプリ「Oculus Move」も公開されています。
Oculus MoveはフィットネスデータをAppleのヘルスケアアプリに同期させることができます。
「将来的には他のフィットネストラッキングプラットフォームとの統合も検討している」とのことなのでAndroid向けにはGoogle Fitとの同期が可能になるかもしれません。
「Oculus Move」
https://www.oculus.com/blog/oculus-move-updates-track-your-vr-fitness-stats-and-goals-outside-your-headset/?locale=ja_JP
5. ビジネスとしてのMeta Quest 2
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Meta Quest 2では、ビジネスアプリの「Horizon Worlds」が公開されています。
Horizon WorldsではVR空間でミーティングを行うことができます。
Meta Connect 2022の発表では、このHorizon Worldsの新機能が紹介されました。
ブレイクアウトルーム(グループ分け)の作成やメモの作成が可能になります。
また、作業時に1枚しか表示できなかったバーチャルモニターが3枚まで表示できるようになりました。
6. 最新のハイエンドVR HMD「Meta Quest Pro」
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Meta Connect 2022でMetaの最新VR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)「Meta Quest Pro」が発表されました。
Meta Quest ProはVRとARを複合して最大限に進化させた次世代のVR HMDになるようです。
Meta Quest Proの正式発表に合わせ、Metaのオフィスで新製品のデモが行われました。
大手ITニュースサイト「The Verge」によると第一印象は「フィット感が強い」とのことです。
VR HMDは精密機器を大量に詰め込んでいるという特性から、どうしても重たくなってしまうという問題がありました。
Meta Quest Proはバッテリーを本体後部へ移動し、頭の上部に電子機器が軽い層に詰めていることで、VR HMDとしてはかなりスッキリしたフォルムで軽量化に成功しました。
デモに参加したThe Vergeの記者によると、「バランス問題に気づかないほどに軽く感じた」そうです。
Meta CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は「Meta Quest Proは最高級のVRデバイスです。VR愛好家、プロシューマー、ビジネスマンなどに大いに役に立ちます」と語っています。
Meta Quest Proは最高級の名の通り、22万6800円と非常に高額です。
比較的安価なMeta Quest 2の販売も継続すると説明しています。
問題点として、バッテリー寿命の短さが指摘されています。
フル充電で1~2時間ほどしか稼働せず、再充電に2時間かかるようです。
性能が上がった代わりに、稼働時間は廉価版のMeta Quest 2の半分ほどになってしまいました。
また、バッテリーは簡単に交換できない設計になっているため、バッテリーが劣化した場合の対応の難しさも指摘されています。
他にも、Microsoftとのパートナーシップにも関わらず、同社のPowerPointを使用する度にVR画面がクラッシュしてしまう問題も指摘されています。
Meta Quest Proは発表されたばかりの製品ですが、22万円もする高級機にしてはまだまだ問題を抱えているようですね。
良かった面としては「最新センサーと最新ディスプレイ」が挙げられています。
Meta Quest Proはシャープで正確かつ綺麗な周囲の映像を見ることができるようです。
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Meta Quest Proはトラッキング用の外向きカメラだけでなく、装着している人の表情をトラッキングする内向きカメラも搭載されています。
VR HMDがユーザーの表情をトラッキングし、表情の変化がアバターに反映されます。
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Meta Quest Proはパススルー機能の精度も大幅に向上しました。
Meta Connect 2022ではヘッドセットを装着したままパイを食べたり、絵を描いている様子が公開されています。
他にもMR機能を利用して人気VRゲーム「Beat Sabar(ビートセイバー)」をプレイするシーンもありました。
Meta Quest Proは2022年10月12日から予約を開始し、
日本
7. カメラだけで高精度な3Dスキャンが可能に
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Metaの最新技術でスマホで撮影した写真を元に3Dモデルを作成することが可能になります。
デモ映像ではテディベアなど繊細で3D化が難しい物も綺麗にスキャンしていました。
これらの最新の3Dモデル作成技術は、VRやゲームの制作時間を大幅に省略してくれるかもしれません。
8. まとめ
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今回はMeta(旧:Facebook社)のVRやメタバースに関する最新情報を発表する「Meta Connect 2022」の情報をまとめてみました。
Metaの最新技術はVRやメタバースだけでなく、ゲームやビジネスの世界に大きな影響を与えていきそうです。
近い将来、誰もがVRを使用してゲームや仕事をする時代が訪れるかもしれませんね。
「Meta」
https://about.meta.com/ja/