ゲームボーイ風携帯ゲーム機「Miyoo Mini Plus」レビュー

公開日: 2023/10/4

2022年に登場して国内外で爆発的な人気を維持している小型中華ゲーム機「Miyoo Mini(ミヨーミニ)」。

その小さいボディからは考えられないほどのスペックと見た目の良さが人気の理由でした。


しかし、Miyoo Miniはあまりにも小さく、ゲームをするには不向きでした。

そんな中、サイズが大きくなって新登場したのが「Miyoo Mini Plus(ミヨーミニプラス)」です。

1. Miyoo Mini Plusの基本スペック


Miyoo Mini Plusは前作のMiyoo Mini同様にLinuxベースのOSを採用しており、主にエミュレーターでゲームを遊ぶことを目的とした携帯ゲーム機です。

性能はほぼMiyoo Miniと同じまま、本体サイズと画面サイズが大きくなっています。


【Miyoo Mini Plusのスペック】

・システム:LinuxベースOS
・画面:3.5インチ
・解像度:640×480
・CPU:Sigmaster SSD202D ARM Cortex-A7 1.2GHz
・ストレージ:外部MicroSD
・バッテリー:3,000mAh
・本体サイズ:108×78.5×22.3mm(縦×横×厚み)
・重量:162g


Miyoo Mini Plusは「Sigmaster SSD202D ARM Cortex-A7 1.2GHz」というCPUを採用しています。

性能的には、ゲームボーイやファミコンはもちろん、スーパーファミコンやPlaystationまでが動作する程度の性能です。


Dreamcastやセガサターン、NINTENDO64などは動作しません。

前作「Miyoo Mini」からの大きな変更点は以下の通りです。


【Miyoo Miniからの変更点】

・バッテリー容量:2,000mAh→3,000mAh
・Wi-Fiを搭載
・ボリュームボタン:ダイヤル式→ボタン式

2. パッケージ・付属品


Miyoo Mini PlusはMiyoo Miniの後期版とは異なり、ちゃんと外箱が付属しています。

※Miyoo Mini後期版はケースに直接入って発送されました。


外箱の中にはMiyoo Mini Plus本体、マニュアル、USB Type-Cケーブル、MicroSDカードリーダーが入っています。

Miyoo Miniと同じく、マニュアルには日本語の説明はなく、全て英語と中国語で記載されています。

Miyoo Mini Plusの機能はシンプルですので、マニュアル抜きで色々と触りながら覚える方が早いかもしれません。


付属のType-Cケーブルは短く、MiroSDカードリーダーもUSB2.0の安物です。

安全性の面から見ても、使用せずに捨ててしまうのが良いでしょう。


Miyoo Mini Plusでも専用のケースが付属しています。

品質はそこそこですが、デザインが良く、当然ですがサイズはピッタリです。


Miyoo Mini Plusを外に持ち出す際などに重宝しそうです。

3. バッテリーは交換可能


Miyoo Mini Plusのバッテリーは簡単に取り外し・交換が可能です。

バッテリーがダメになってしまったら交換して使い続けることができます。

「103565」というモデルのリチウムバッテリーが利用できるようです。

※バッテリー交換は保証の対象外となるため自己責任で行ってください。


Miyoo Mini Plusの本体サイズは108×78.5×22.3mm(縦×横×厚み)。

重さは162gです。


Miyoo Miniは94×65×20mm(縦×横×厚み)重さは104gでしたので、サイズの変化以上に重みが増していることが良く分かりますね。


Miyoo Mini Plus(右)とMiyoo Mini(左)の大きさを比較してみました。

写真で見ても分かるように、Miyoo Mini Plusの方が一回り大きくなっています。


特に差が大きいのは「厚み」です。

明らかにMiyoo Mini Plusの方が分厚くなっています。

これは、3,000mAhの大容量バッテリーを搭載しているため仕方ないと割り切るしかありません。


前作のMiyoo Miniよりも大きくなってしまいましたが、その分操作性が改善し、大きさは携帯性が高いサイズを維持していると思います。

4. インターフェイス


Miyoo Mini Plusの上部には電源ボタンがあります。


Miyoo Mini Plusの下部には3.5mmイヤホンジャック、MicroSDカードスロット、充電用のType-C差込口があります。


Miyoo Mini Plusの左側面にはボリューム調整ボタンがあります。

旧式のMiyoo Miniではダイヤル式でしたが、ボタン式に変更となっています。


ボタンでの音量調整はダイヤル式に比べると、直感的に調整ができません。

この変更は、少し残念と言わざるを得ません。

5. ボタンの操作性


Miyoo Mini Plusは安価で小型なゲーム機です。

ゲームボーイを丸パクリしたような見た目をしていますが、そのクオリティは安価なパチモノとは大きく異なります。


ABXYボタンは操作時の音は小さく、引っ掛かりもなく押しやすいです。

十字キーは少し重めで軸もしっかりしており、意図せずに斜め入力が入るということもありません。


スティックは搭載されていませんが、性能的にPlaystationまでのゲームしか遊べないので不便に感じることはないでしょう。


Miyoo Mini Plusの背面にはL・R・L2・R2ボタンが配置されています。

Miyoo Miniの物とは異なり、指が起きやすいようにL字型のボタンに変更されています。

とはいえ、やはり縦型ゲーム機とLRボタンの相性の悪さは払拭しきれていないように感じます。


特に、R2やL2を多用するゲームを頻繁にプレイする人には不向きなゲーム機であると言えるでしょう。

6. ディスプレイ


Miyoo Mini Plusは小型の携帯ゲーム機ながらベゼルが非常に狭く、3.5インチの大きな画面が採用されています。

解像度は640×480(4:3)と、レトロゲームには相性抜群の解像度と画面比率です。


なお、ゲームボーイアドバンス(3:2)などの特殊が画面比率のゲームは画面の上下に余ってしまう部分ができたり、全画面表示に設定すると画面が縦に伸びてしまったりするのでご注意ください。

明るさ、彩度、コントラストなど十分すぎるほどにキレイな画面だと感じます。


前作のMiyoo Miniは小さい画面で少しプレイしづらいと感じる事もありましたが、このサイズであれば、十分に快適にゲームをプレイすることができるでしょう。

7. 対応エミュレーター


Miyoo Mini PlusはLinuxベースの独自OSを採用したエミュレーター専用の携帯ゲーム機です。

小型なサイズからは信じられないほどのスペックで、Playstationまでのゲームが快適に動作します。

本体のサイズ感、デザインなどからゲームボーイやスーパーファミコンのプレイに適していると感じます。


Miyoo Mini Plusが対応している主なエミュレーターは以下の通りです。


【対応エミュレーター】

・ファミコン、NES
・スーパーファミコン、SNES
・ゲームボーイ、ゲームボーイカラー
・ゲームボーイアドバンス
・バーチャルボーイ
・SEGA Mk3
・ゲームギア
・メガドライブ
・Playstation
・PCエンジン
・NEOGEO
・ワンダースワン
・MSX、MSX2
・アーケード

など

8. ※ゲームROMは自分で吸い出して用意する


Miyoo Mini Plusはエミュレーター専用の携帯ゲーム機です。

各レトロゲームをエミュレーターでプレイするにはROMデータを準備する必要があります。

※ROMデータのダウンロード・配布は違法です。


ゲームROMは「Cartridge Reader(カートリッジリーダー)」や「Retro Base Dumper(レトロベースダンパー)」といった「吸い出し機」で吸い出しを行う必要があります。


筆者はレトロゲームの吸い出しに「Cartridge Reader」を使用しています。

Cartridge Readerは、1つの吸い出し機でゲームボーイ(カラー)、ゲームボーイアドバンス、スーパーファミコン、NINTENDO64、メガドライブの吸い出しに対応しています。

また、別売りのアダプターを取り付けることで、ゲームギアやゲームギア、MSX、ワンダースワンなどの吸い出しに対応することもできます。

筆者が所持している物は旧型ですが、新型ではNINTENDO64のコントローラーパックの
セーブデータの読み書きにも対応しているようです。


詳しくは「Save The Hero Builders」の公式X(旧:Twitter)をご確認ください。

英語でのツイートが多いですが、ツイートの投稿者は日本人です。


【Save The Hero Builders公式X(旧:Twitter)】
https://twitter.com/CartridgeReader

9. まとめ


今回は小型の携帯ゲーム機「Miyoo Mini Plus(ミヨーミニプラス)」をレビューしました。


Miyoo Mini Plusは、2022年に発売されて人気が爆発した超小型の携帯ゲーム機「Miyoo Mini(ミヨーミニ)」を少し大型化してゲームプレイをしやすくしたモデルです。

性能はMiyoo Miniのままですが、サイズアップにより持ちやすさ・画面の見やすさが向上しています。


Miyoo Mini Plusは人気のゲーム機ですが、旧作のMiyoo Miniほどの人気は得られていないようです。

それは、Miyoo Miniの「小さくて可愛い」「小さいのに高性能」という特性が弱まったからだと思います。

Miyoo Mini Plusより少し大きいサイズのゲーム機であれば、NINTENDO64まで動く物も多く一部のゲーム機ではPlaystation2まで動作するものも登場して来ています。

“性能面”だけで見ると、Miyoo Mini Plusはもう目新しいものは何もありません。


しかし、Miyoo Mini Plusには性能だけでは語れない魅力があります。

やはり、最大の魅力はその「デザイン」でしょう。

ゲームボーイライクな見た目、本体カラー。 ※筆者はスケルトンブラック

この見た目のゲーム機でプレイするゲームボーイは最高です。


結論として、Miyoo Mini Plusはキレイな「画面でゲームボーイをプレイしたい人におすすめのゲーム機」と言えます。

もちろん、プレイするゲームは手持ちのゲームを吸い出すことが前提です。


吸い出し機「Cartridge Reader(Save The Hero Builders)」は最新バージョンが2023年9月に発売されています。

BEEP、家電のケンちゃんなどで購入が可能です。


【Cartridge Reader(BEEP)】
https://www.beep-shop.com/ec/products/list?category_id=1567

【Cartridge Reader(家電のケンちゃん)】
https://www.kadenken.com/view/category/ct191