マリオストーリーレビュー!Nintendo 64 Switch Onlineに追加されたペーパーマリオの初代RPG
マリオストーリーがNINTENDO 64 Nintendo Switch Online2021年12月10日(月)に配信されました。
現在も続く「ペーパーマリオ」シリーズの初代に当たるRPG作品です。
最近のペーパーマリオシリーズと比較してもRPG要素が強く、スーパーマリオRPGから引き継がれた「アクションコマンド」で戦います。
ペーパーマリオシリーズは、4作目の「ペーパーマリオ スーパーシール」以降はしばらく低迷期へ入りましたが、最新作の「ペーパーマリオ オリガミキング」で復活の兆しを見せています。
1. マリオストーリー
マリオストーリーは2,000年8月にニンテンドウ64専用ソフトとして発売されました。
当初はスーパーマリオRPGの続編として開発され、「スーパーマリオRPG2(仮)」というタイトルで発表されていた時期もありました。
「ペーパーマリオ」シリーズの最初期の作品であり、キャラクターをペラペラの紙で描く事に挑戦した意欲作でした。
当時は3Dゲームが登場し始めた時期という事もあり、2Dゲームであってもキャラクターを立体的に見せようとするのが一般的でした。
しかし、マリオストーリーは逆に2Dキャラクターをペラペラの紙として表現しています。
その世界観は独特で、どこか優しさを感じ、子供から大人まで幅広い層に受け入れられる結果となりました。
2. マリオストーリーの世界観
その3Dで大成功を収めたのが任天堂の「スーパーマリオ64」であることも、周知の事実です。
そんな中、任天堂はあえてペラペラなキャラクターの世界を3Dで描画する、 3Dと2Dを合わせたような独特な世界観を構築したゲームを制作しました。
それが、マリオストーリーです。
マリオストーリーのキャラクターは全て「紙(ペーパー)」でできている事が強調されています。
高いところから落ちると、ゆらゆらと揺れながらゆっくり落ちていったり、 キャラクターが反対方向を向く時に、一瞬ペラッペラな姿が見えるなどします。
マリオストーリーで「紙(ペーパー」でできているのはキャラクターだけではありません。
建物やフィールド、ギミックなども「紙(ペーパー)」である事が強調されています。
例えば、パタパタと倒れて組み立てられて行く橋。
マリオが別エリアへ移動する際には、壁やドアがパッタと倒れる演出があります。
これらは「絵本」や「ペーパークラフト」の様な世界観を上手く表現していると感じます。
3. 優しくユニークなストーリー
「クッパがピーチ姫をさらいマリオが助けに行く」という、いつも通りのマリオのストーリーです。
しかし、アクション系のマリオと異なるのがキャラクター毎の個性やユーモアに溢れたセリフの数々でしょう。
マリオストーリーに登場する各キャラクターには、モブも含めしっかりとした個性があります。
ただのキノピオA、キノピオB、クリボーAというわけでは無いんです。
各キャラクターには異なる一人称や語尾、性格があり、町を越えて交流のあるキャラクターもいるようです。
彼らの性格や生活は「てがみ」を通じて、より深く知ることが出来ます。
「てがみ」はマリオストーリーの世界中に散らばっているので、見つけたら拾ってお届け先に届けてあげましょう。
「ペーパーマリオ」シリーズでは恒例ですが、さらわれたピーチ姫側の物語が描かれるようになったのも、マリオストーリーが初です。
ピーチ姫はただマリオの助けを待っているだけではなく、少しでもマリオの手助けをしたいとこっそりと部屋を抜け出しては情報を仕入れるなど活躍します。
ストーリー自体はさらわれたピーチ姫を救い出すいつもの物語ですが、 その過程にはマリオや仲間たち、ピーチ姫、クッパ、その他登場人物それぞれの物語がいくつも語られるのです。
4. スーパーマリオRPGから引き継いだアクションバトル
しかし、単なるターン制バトルではなく、マリオらしくアクションの要素を多く盛り込んでします。
この様なアクションを多様するバトルはスーパーマリオRPG時代に実装され、マリオストーリーに引き継がれた形となります。
例えば、マリオの象徴とも言える「ジャンプ攻撃」の場合は、 敵キャラクターに攻撃がヒットする瞬間にAボタンを押すことで、 敵により大きなダメージを与えることが出来ます。
逆に、敵から攻撃を受けてしまう瞬間にAボタンを押すことで、 敵の攻撃から受けるダメージを少なくすることが出来ます。
敵の攻撃方法や攻撃タイミングは、敵の種類に寄って様々です。
何度も戦って、敵の種類ごとの有効なガードタイミングを覚えていきましょう。
シンプルな攻撃が多いので、アクションゲームが苦手な人でも直ぐに慣れると思います。
他にもボタン連打やスティックを倒す時間やタイミングなど、様々なアクションを駆使しながら戦うことになります。
通常のRPGでは、運や技の威力などに勝敗を左右されることが多いですが、 マリオストーリーはそこに「アクション」を加えることで、より快適で爽快感のある戦闘を実現しています。
5. 探索・収集要素
フィールドでは、草むらを調べたり木を叩いたりする事でアイテムが出現することもあります。
5-1. クルリンゆか(ほしのかけら)
また、各要素に「クルリンゆか」とういう物があります。
クルリンゆかはフィールド内のあらゆる場所に隠れており、 ヒップドロップで回転させることで「ほしのかけら」というアイテムが入手できます。
集めた「ほしのかけら」は、とある場所で「バッジ」やアイテムに交換できます。
5-2. バッジ
他のRPG作品で言うことろの「装備アイテム」と言ったところでしょうか。
5-3. 料理リスト
料理系アイテムは「通常のアイテムより回復量が多い」「特殊効果がある」など強力な物が多いです。
色んなアイテムをキャシーに渡して、どんどん料理リストを埋めて行きましょう。
5-4. 戦闘以外のやりこみ要素
各チャプターのステージにアクセスする際や買い物、ミニゲームなど様々な要素はキノコタウンを経由することになります。
5-5. ブーブーさん
キノコタウンの南には「ブーブーさん」のガチャマシーンがあります。
10コインを払うことで1回ガチャを回すことが出来ます。
レアなブーブーさんは、レアアイテムを落とすこともあるとか。
ミニゲーム(遊技場)
キノコタウンのとある場所に「隠れた遊技場」があります。
遊技場では、コインを賭けたミニゲームを楽しむことが出来ます。
ミニゲームを楽しむためには以下の条件をクリアする必要があります。
- 隠れた遊技場の場所を見つける
- メンバーズカードを手に入れる
遊技場のメンバーズカードを手に入れるには、ストーリーとは無関係のおつかいをこなす必要があります。
ミニゲームは非常に楽しいので、余裕があれば開放しておきたい隠し要素です。
6. 戦闘面のやりこみ要素は少なめ
マリオストーリーは「ブーブーさん」や「料理リスト」といった戦闘面ではないやりこみ要素はあるものの、戦闘面でのやりこみ要素は少ないです。
強いて挙げるのであれば、道場にいる「シショー」という強キャラや 非常に強い雑魚キャラである「ブラックヘイホー」 経験値が非常に美味しい「きらめくパンジーさん」でしょうか。
しかし、続編のペーパーマリオRPGの「100階ダンジョン」のような骨太なやりこみ要素はありません。
クリア後にもバッジを集めるなどは出来ますが、それを装備して戦う相手がクッパとの再戦以外は残っていないという状態です。
また、クリア後も最後のセーブポイントが維持され、最終ダンジョンからキノコタウンに戻るのが面倒なのも問題です。
多くのプレイヤーは、一度クッパを倒したら満足してしまうでしょう。
7. Switch Onlineのラグ問題
以前、NINTENDO 64 Nintendo Switch Onlineの入力ラグ問題を特集しました。
マリオストーリーをプレイしたところ、大きなラグを感じる事はありませんでした。
しかし、アクションコマンド(特に連続ジャンプ)などが実機でのプレイに比べ失敗しやすいように感じました。
フィールド移動などに不満は感じませんが、アクションコマンドの成功率に影響を与える程度のラグはあるのかもしれません。
8. まとめ
マリオストーリーはスーパーマリオRPGシリーズ2作目でありペーパーマリオシリーズの初代に当たる作品です。
スーパーマリオRPGと比べれば非常に優しく簡単なゲームになっており、ゲームが苦手な人でも気軽に楽しめるようになっています。
反面、ファイナルファンタジーやドラゴンクエストなどの王道RPGをプレイした経験のある人には物足りなさも感じるかもしれません。
がっつりやり込むRPGというよりは、気軽にサクサク遊べるRPGを探している人におすすめです。
もちろん、過去にマリオストーリーをプレイしていて、久しぶりにプレイしたいという人も多いでしょう。
FPSやバトロワなどの対人戦ゲームに疲れたら、マリオストーリーの優しい世界観に癒やされる、なんてのも良さそうです。