新型コロナでeスポーツが受けた影響と対処法とは?

公開日: 2021/7/20

新型コロナウイルスの影響で、東京オリンピックを中心にスポーツ業界は大会延期や中止など、今までに無いほどの大打撃を受けています。

一部のスポーツは大会を再開したものの無観客試合など、厳しい状態が依然続いています。

こんな厳しい状態でありながらもeスポーツ業界は成長し、より注目されるようになっています。 なぜ、eスポーツ業界は新型コロナウイルスの影響を受けつつも成長を続けられるのでしょうか。

eスポーツ業界が今回の新型コロナウイルス騒動で受けた「良い影響」と「悪い影響」、そして「対処方法」をまとめてみました。

1. コロナ自粛によりゲームの需要が高まった

コロナ自粛と言われても、家でやることが無いと退屈でしかたありませんでしたよね。

ゲーム依存を「病気」と断定したWHOでさえ新型コロナを受け、自宅でのゲームを推奨しています。

少しでもコロナ自粛の退屈を紛らわすために、ゲームを購入したという人は多いのではないでしょうか。実際、ゲームをプレイしている人数はコロナ自粛期間中に急激に増加しています。

ソニーや任天堂のオンライン機能はその需要の急増に耐えられず、度々サービスがダウンしてしまう自体に陥りました。

1-1. eスポーツはより身近なものになっている

https://www.tv-tokyo.co.jp/ariyoshieeeee/

以前はインターネットでも一部のコアゲーマーの間でしかeスポーツは話題になることはありませんでした。

しかし、現在は「有吉ぃぃeeeee!」や「YUBIWAZA」「いいすぽ!」などテレビでも取り上げられ急激に知名度を高めています。

お笑い芸人やアイドルがゲームを真剣にプレイする様子を見て、eスポーツに興味を持つ人が増加しています。

また、「全日本eスポーツ学生選手権大会」や「STAGE:0」などの学生のeスポーツ大会がテレビで配信されるようになった点も大きいです。

eスポーツは「子供の将来なりたい職業」でも上位に位置し、eスポーツ系の部活も活発化しているのです。

1-2. オンラインで大会を開催すれば新型コロナの影響を受けづらい

サッカーや野球など、観客が集まり盛り上がるスポーツは無観客試合が問題視されています。

しかし、「無観客試合」はeスポーツにとってはそれほど大きな問題ではありません。 eスポーツの多くはオンラインゲームを利用するものなので、オンライン限定での大会開催が可能なのです。

選手も観客もオンライン上でのみ繋がるため、大会参加による新型コロナ感染のリスクはありません。

大会の様子は誰でも無料で「Twitch」や「Youtube」などの配信サイトを通じて観戦することができます。

新型コロナウイルスで自宅待機中でも無料で試合観戦ができるのはeスポーツの強みですね。

2. オンライン大会へと変更されたeスポーツ大会

新型コロナウイルスの影響を受けつつも、オンライン大会へと変更し中止を免れた大会をいくつか紹介します。

こういった柔軟な対応ができるのは、eスポーツの強みですね。

2-1. RAGE

https://rage-esports.jp/

RAGEはCyberZが主催するeスポーツとエンターテイメントをかけ合わせた国内最大級のイベントです。

一般参加型の「オフラインイベント」とプロ選手達による「オンラインイベント」を同時に開催しています。

オンラインイベントでは「荒野行動」、「Apex Legends」などの大会が開催されます。

2020年イベントは新型コロナウイルスの影響を受け、オンラインのみでの開催となりました。

イベントの様子は「Openrec.tv」や「Youtube」で観戦することができます。


イベント名:RAGE ASIA 2020

開催日時:2020年8月29日(土)~8月 30日(日)

配信サイト:https://www.openrec.tv/user/rage-esports

公式サイト:https://rage-esports.jp/

公式Twitter:https://twitter.com/eSports_RAGE

2-2. STAGE:0 eSPORTS High-School Championship

https://stage0.jp/games/fn.html

STAGE:0(ステージゼロ)は、テレビ東京と電通が主催する高校対抗のeスポーツ大会です。

8月にブロックごとの予選を行い、9月に決勝大会が行われます。大会アンバサダーにはアンガールズ田中、みちょぱ 応援マネージャーには日向坂46と、そうそうたるメンバーが応援に駆けつけます。

2019年に初開催された大会ですが、既に国内最大の学生eスポーツ大会へと成長しています。

採用タイトルは「フォートナイト」「クラッシュ・ロワイヤル」、「リーグ・オブ・レジェンド」と本格的なeスポーツタイトルが並びます。

プロゲーマーを目指す少年・少女達の本気の戦いが繰り広げられます。2020年大会は新型コロナウイルスを受け、オンラインでの開催となりました。

大会の様子はYoutubeで観戦することができます。


イベント名:STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2020

開催日時:2020年9月19日(土)~9月22日(火)

配信サイト:

https://www.youtube.com/channel/UCXPbPhC2yIw1_MOqNmIdQOg

公式サイト:https://stage0.jp/

公式Twitter:https://twitter.com/stage0_jp

2-3. EVO Online(EVO 2020)

https://evo.shoryuken.com/

EVOは毎年開催されている世界最大の格闘ゲーム専門のeスポーツの世界大会です。

今年開催の「EVO 2020」はアメリカ・ラスベガスで開催される予定でした。 新型コロナウイルスを受け、オンライン大会として開催されることになりました。

採用タイトルは「鉄拳7」、「ストリートファイターV」、「大乱闘スマッシュ SPECIAL」など。

オンライン大会の今回は新たに「KILLER INSTINCT」、「スカルガールズ 2nd アンコール」などが追加されました。

大会の様子はゲーム配信サイト「Twitch」の公式チャンネルで観戦することができます。


イベント名:EVO Online

開催日時:2020年7月4日(土)~8月2日(日)※試合は土日のみ

配信サイト:https://www.twitch.tv/evo

公式サイト:https://evo.shoryuken.com/

公式Twitter:https://twitter.com/evo

3. 延期・中止となってしまった大会

eスポーツ大会はオンライン大会へ変更することでコロナを回避できるとお伝えしました。

しかし、残念ながらそれも叶わずに中止になってしまった大会もあります。

3-1. Fortnite World Cup in 2020

https://www.epicgames.com/fortnite/ja/home

Fortnite World Cupは、Epic Gamesが開催するフォートナイトの世界大会です。

2019年大会は4,000万人ものプレイヤーが参加、オンライン観戦者は230万人以上と大いに盛り上がりました。

しかし、残念ながら2020年大会は新型コロナウイルスの影響を受け、中止になることが発表されました。

フォートナイトには、地域が異なるプレイヤー同士のイベント開催には制限があるため、止む終えない判断であったそうです。

2020年内に開催されるフォートナイト関連イベントは全てオンラインで実施される予定だそうです。

詳しい情報は公式Twitter(Fortnite Competitive)をご確認ください。


イベント名:Fortnite World cup 2020

公式サイト:https://www.epicgames.com/fortnite/ja/home

公式Twitter:https://twitter.com/fncompetitive

3-2. スプラトゥーン甲子園 2020

https://www.nintendo.co.jp/switch/aab6a/koshien2020/index.html

スプラトゥーン甲子園はNPB(日本プロ野球機構)後援のスプラトゥーンの全国大会です。

名前に「甲子園」と付いていますが、甲子園で開催されているわけではありません。

毎年ニコニコ闘会議の内部イベントとして、幕張メッセで開催されています。

2019年に開催された第4回大会では、1128チーム4512人が参加し盛り上がりました。

今年は新型コロナウイルスを受けニコニコ闘会議が中止となったため延期となってしまいました。

延期の判断から続報が無く、新型コロナウイルスの状況次第では中止の可能性もあるようです。

詳しくは任天堂公式サイト及びスプラトゥーン公式Twitterをご確認ください。


イベント名 :スプラトゥーン甲子園 2020

公式サイト:https://www.nintendo.co.jp/switch/aab6a/koshien2020/index.html

公式Twitter:https://twitter.com/SplatoonJP

4. 新型コロナに負けない!支援eスポーツイベント紹介

最後に、新型コロナウイルスに苦しむ世界への支援を目的とした、eスポーツ大会やイベントを紹介します。

イベント中には募金やチャリティーオークションなど、様々な支援が行われます。

4-1. MID-SEASON STREAMATHON

https://watch.lolesports.com/

MID-SEASON STREAMATHONはRiot Gamesが主催した、新型コロナウイルス支援を目的としたゲーム配信マラソンイベントです。

Riot Gamesが開発・運営している世界最大のeスポーツタイトル「リーグ・オブ・レジェンド」を世界中の有名プレイヤー達が連日配信しました。

日本もエキシビショントーナメントの主催として参加し、配信は大いに盛り上がりました。

企画を主催したRiot Gamesは、新型コロナウイルス支援に450万ドル(約4.8億円)の寄付を行っています。


イベント名:MID-SEASON STREAMATHON

開催日時:2020年5月30日(土)~6月1日(月)

公式サイト:https://watch.lolesports.com/

公式Twitter:https://twitter.com/RiotGamesJapan

4-2. 荒野行動JUEGチャリティーカップ

https://gameic.jp/knivesout-jueg-charitycup

荒野行動JUEGチャリティーカップはJUEG(日本学生esports協会 Gameic)が開催した荒野行動のチャリティーカップです。

日本全国の大学生達が「新型コロナ問題に対して自分たちにできることはないか」と考えて立ち上がった企画です。

大会エントリーの開始と同時にクラウドファンディングサイト「CAMP FIRE」で支援者を募集し、見事に目標金額を達成しました。

イベントで集まった資金は全て、医療従事者などに寄付されました。 学生主導のeスポーツによるチャリティーイベント、素晴らしいですね。

イベント名: 荒野行動JUEGチャリティーカップ

開催日時:2020年6月6日(土)

公式サイト:https://gameic.jp/knivesout-jueg-charitycup

公式Twitter:https://twitter.com/project_gameic

5. まとめ

eスポーツ業界も他の業界と同じく、新型コロナウイルスの影響を少なからず受けています。

しかし、オンラインでの大会開催などで他業界よりは柔軟に対応できている印象です。

まだ油断できる状況ではありませんが、自宅でeスポーツ観戦を楽しむなどして新型コロナウイルス問題の改善を待ちましょう。