ZOWIE ZA-13Cレビュー パラコード化、軽量化され更に扱いやすく

公開日: 2022/10/11 更新日: 2022/9/29
ZOWIEの最新ゲーミングマウス「ZOWIE ZA-13C」を入手しました。

ZOWIEのゲーミングマウスはValorantやCS:GOを中心に多くのプロゲーマーに愛用されている超人気商品です。

ZOWIE製品は日本での販売数は多くなく、どれも入手困難な状態が続いています。


ZAシリーズはS・M・Lの3サイズで展開されています。

今回レビューするZA-13CはSサイズに当たり、他にはZA-11C(Lサイズ)ZA-12C(M)サイズも販売されています。

左右非対称のエルゴノミクス形状で有名なECシリーズとは異なりZAシリーズは左右対称のゲーミングマウスです。

1. ZOWIE ZA-13Cのスペック


https://zowie.benq.com/en-us/mouse/za13-c.html


ZOWIE ZA-13CはセンサーにPMW3360を使用しています。

今となっては一昔前のセンサーとなってしまいましたが、普通にゲームをプレイするのには必要十分な性能です。

プロゲーマーも使用しているマウスのセンサーなので、性能不足ということはないでしょう。

また、PMW3360というセンサーを使用することは「安定性が高い」というメリットがあります。


もちろん最新センサーは性能が高いですが、技術が成熟するまではセンサーの乱れなど不具合を起こす可能性もあります。

センサーに関しては「最新鋭」を取るか「信頼性」を取るかで評価が分かれるでしょう。

下記の情報は公式サイトに記載されている情報を元にしたZOWIE ZA-13Cのスペック表です。


「ZOWIE ZA-13Cのスペック」

・カラー:ブラック
・大きさ:121 x 57 x 40mm(長さ x 幅 x 高さ )
・重さ:65g
・接続:有線(USB 2.0 / 3.0)
・形状:右手用左右対称、ハイプロファイル
・ケーブル:パラコード 2m
・ホイール:24段階
・サイズ:Sサイズ
・センサー:PixArt PMW 3360
・DPI:400、800、1600、3200
・ポーリングレート:125、500、1000Hz

2. ZOWIE ZA-13Cの形状・重さ


ZOWIE ZA-13Cは右手用の左右対称形状のゲーミングマウスです。

不要なライティングや派手な塗装も無く、非常にシンプルなデザインをしています。


本体シェルにはマットコーティングが採用されています。

クリップ感が強く、手汗でマウスが滑ってしまうこともありません。


その反面、汚れやすく長時間使用していると表面が指紋だらけになってしまいます。

使用後は定期的に拭き取るなどのメンテナンスをしてあげた方が良いでしょう。


ZOWIE ZA-13CはZAシリーズのSサイズマウスということもあり小さいゲーミングマウスです。

左右非対称マウスとの比較で分かりにくいかもしれませんが、Pulsar Xlite V2と大きさを比較してみました。

明らかにZOWIE ZA-13Cの方が長さが短いことが分かります。

G-Wolves Hati-SやFinalmouse Ultralight 2ほどではありませんが、平均よりはかなり小さいゲーミングマウスだと感じました。

そのため、手の小さな女性やつかみ持ち・つまみ持ちのプレイヤーにおすすめです。


ZOWIE ZA-13Cは後ろに向かって盛り上がる特殊な形状をしています。

現在、このような形状をしているマウスはZOWIEのZAシリーズ以外にはありません。

同じ左右対称マウスではLogicool G Pro X Superlightが有名ですが、そちらはマウスの盛り上がりがほぼ中央部分になっています。


この後方に向かって盛り上がる形状が他のマウスではなし得ないフィット感を生み出します。

詳細な形状はZOWIEの公式サイトで3Dで確認できます。

気になる人は、ぜひそちらで詳しい形状をご確認ください。


「ZOWIE ZA-13C(公式サイト)」
https://zowie.benq.com/en-us/mouse/za13-c.html


ZOWIE ZA-13Cの重さは実測値で68gでした。

メーカー表記では65gですが、それはケーブルを除いた重さです。

前作のZA-13Bの75g(メーカー表記)から約10gの軽量化に成功しています。

超軽量ではありませんが、十分に軽量マウスと呼んで良い軽さです。

3. センサー(PMW3360)


ZOWIE ZA-13Cのセンサーは「PixArt PMW3360」が搭載されています。

最新センサーではないものの、現在もプロでの採用例が多い実績と安定感に優れたセンサーです。

PMW3360は12,000DPIまで対応していますが、ZOWIE ZA-13Cでは400・800・1600・3200DPIからの選択式で最大3200DPIまでとなっています。

4. マウスパッド相性


手持ちのマウスパッド数種類でテストを行ったところ、どのマウスでも正常に動作しました。

流石は安定性の高いPMW3360センサーを搭載していることはありますね。

今回テストを行ったのは以下のマウスパッドです。

・eSportsTiger EBA BLUE

・eSportsTiger Longteng Fireldoud 2

・Gamesense Radar

・X-raypad Aqua Control(コーティング)

・Skypad Glass 2.0 XL

5. マウスソール


ZOWIE ZA-13Cのマウスソールは黒色の大きなサイズのものが2枚貼られています。

eスポーツを意識しているメーカーということもあり、コントロール系のマウスソールです。


筆者はテスト時に少しマウスパッドに引っかかる感覚がしたので、eSportsTiger製のマウスソール(Arc1)に貼り替えました。

スピード系のマウスソールが良い人も「eSportsTiger ICE」や「Corepadソールj」などに貼り替えると良いでしょう。

現時点ではZOWIE ZA13-C向けのSuperglide(ガラスソール)は販売されていません。

6. 各種ボタン(クリック感など)


ZOWIE ZA-13Cメインボタンのクリック感は非常に軽く、跳ね返りも弱いです。

タップ撃ちがしやすく、FPSやTPSゲームに非常に適しているように感じます。


サイドボタンは本体形状に沿うように斜めに設置されています。

つまみ持ち・つかみ持ちだと自然とクリックしやすい位置に指が来るように設計されています。

かぶせ持ちの人にはサイドボタンの距離が近すぎて少し窮屈に感じるかもしれません。


こちらもクリック感が軽く非常にクリックしやすいです。


ZOWIEのゲーミングマウスは以前からホイールのクリック感が強く操作音がガリガリとうるさい事が問題視されていました。

ZOWIE ZA-13Cのホイールは以前までの16ステップから24ステップとなり、ホイールのクリック感と操作音が緩和されました。

それでも最近のゲーミングマウスと比較すればうるさいですが、クリック感に関してはかなりスムーズになった印象です。


この「クリック感が強いホイール」はゲームプレイに置いてはメリットもあります。

例えば、FPSなどで武器切り替えにホイールを使用する際にホイールを回しすぎてしまうなどの操作ミスを防ぐことができます。

国内外のプロゲーマーに人気のVaxeeのゲーミングマウスも同じような仕様のホイールを採用しています。

7. 設定ボタン


ZOWIE ZA-13Cの底面には各種設定を行えるボタンが配置されています。


左側にあるのがポーリングレートボタンです。

ポーリングレートは125・500・1,000の3パターンから選択できます。

ボタンを押し込むと選択されているポーリングレートのライトが点灯します。

ポーリングレートは特に理由がなければ1,000Hzで固定してしまって良いでしょう。


右側にあるのがDPIボタンです。

DPIは400(赤)・800(紫)・1,600(青)・3,200(紫)から選択できます。

ZOWIEマウスはプラグアンドプレイ方式のため、ソフトウェアによる詳細なDPI変更には対応していません。

8. パラコードケーブル


ZOWIEのゲーミングマウスで最も要望が多かったであろうパラコード化がついに実現しました。

一般的なゲーミングマウスよりケーブルは太めですが、非常に柔らかくプレイの妨げになりません。


パラコードの根元の部分は少し上向きになっており、ケーブルがマウスパッドに擦れないように考慮されています。

マウスバンジーと組み合わせればワイヤレスマウスとも遜色のないストレスフリーな操作感を得られます。

9. 持ち方の相性


ZOWIE ZA-13Cの持ち方について感じたことをまとめてみます。


かぶせ持ち


まず、エルゴノミクス形状のマウスで一般的な「かぶせ持ち」ですが、 ZOWIE ZA-13Cとの相性はあまり良くないと感じました。

ZOWIE ZA-13Cは長さが短いマウスですので、マウスを覆うように持つと窮屈に感じてしまいます。


つかみ持ち


つかみ持ちはZOWIE ZA-13Cと相性が非常に良いです。

ZOWIE ZA-13Cの後方に向かって盛り上がる形状がつかみ持ちのフィット感を向上してくれます。

つかみ持ちがZOWIE ZA-13Cに最も適した持ち方だと感じました。


つまみ持ち


つまみ持ちもZOWIE ZA-13Cと相性が非常に良いです。

ZOWIE ZA-13Cの全容が下がっている形状はつまみ持ちでのクリック操作を向上してくれます。

後方が盛り上がっている形状のため、つまみ持ちでも手のひらの後部でしっかりとマウスを支えることができます。

10. まとめ


ZOWIE ZA-13Cを入手したのでレビューしてみました。

ZOWIE ZA-13Cは後方に向かって盛り上がる特殊な形状をした左右対称のゲーミングマウスです。

前作のZOWIE ZA-13Cからは約10gの軽量化、パラコード化、ホイールの改善などが行われています。

サイズはSサイズということもあり、つかみ持ちやつまみ持ちに適しています。

センサーはPMW3360と最新センサー(PAW3399)から3世代ほど前の古い物ですが、実績と安定感に優れた優秀なセンサーです。


ZOWIE ZA-13Cは日本国内では7月中旬に発売予定です。

販売数が少なく人気が高いため、発売直後に売り切れてしまう可能性が高いです。

ZOWIE ZA-13Cが欲しい人は公式Twitterなどの情報を確認しておきましょう。


「ZOWIE e-Sports Japan(公式Twitter)」
https://twitter.com/ZOWIE_eSport_JP