子どもと一緒に遊ぶ!ゲーム選びのポイント:親のためのガイド【保護者向け記事】
生まれた時からスマホ・タブレット・PCとネット環境が当たり前の子どもたち。
TVゲームといわれたコンソール機器も今やオンライン接続が当たり前の世の中になりましたね。
そんな今だからこそ、子どものゲーム環境をどうするか、頭を悩ませるご家庭は多いのではないでしょうか。
今回はゲームを選ぶときのポイントについて考えてみたいと思います。
1. ゲームをさせるのは悪いこと?
ゲーム依存やスマホ依存という言葉や、香川県でゲーム条例が出されるなど、ゲームに良いイメージがない保護者の方も少なくないかと思います。
ゲームタイトルを選ぶ前に、まずゲームをさせるかどうかにおいて気になることを整理してみましょう。
1-1. ゲームの気になるポイント
・内容の適切性
-ゲームの内容が子どもの年齢や成熟度にあっているかどうか
-暴力的、性的、または過度に刺激的な要素を含んでいないか
・心身の健康への影響
-ゲームが子どもの心理的または身体的健康に与える影響
-長時間のゲームが睡眠や運動不足を引き起こす可能性
・学習や発達への影響
-ゲームが子どもの学習や発達にプラスの影響を与えるかどうか
-ゲームが問題解決能力や戦略的思考を促進するかどうか
・コミュニケーションリスク
-オンラインでの他のプレイヤーとのコミュニケーションの性質や安全性
-見ず知らずの不特定多数のプレイヤーとの接触リスク
・時間管理
-ゲームに費やす時間とその影響
-勉強や習い事、部活等とのバランスを取れるかどうか
・費用と課金
-ゲームや本体の価格、ゲーム内課金額
-課金システムの透明性と安全性
-親の財政に与える影響やコントロールの難しさ
・家族内での価値観とルール
-家族の価値観やルールに沿ったゲームの選択とプレイ方法
-家族が共有するゲーム時間やルールをどう定めるか
こうして見てみるとやっぱりそうか、懸念点が多いぞとゲーム禁止にしたくなる方も少なくないかと思います。
もしかしたらご自身がゲーム禁止のご家庭で育ってきているかもしれません。
ゲーム自体が依存性のあるものではあるので仕方のないことかと思います。
でも、本当にゲームをすることは悪いことなのでしょうか?
禁止することが正解なのでしょうか?
2. 現代社会で生き抜く力を身に付ける
ゲームは、子どもたちが現代社会で生き抜く力を養うための貴重な手段となり得ます。
わかりやすいのは、問題解決能力や戦略的思考を鍛えられるという点です。
さまざまなゲームは、プレイヤーにチャレンジや謎解きを提供し、その過程で臨機応変に考える能力を高めます。
また、マルチプレイヤーゲームではチームワークやコミュニケーション能力が鍛えられ、他者と協力して目標を達成するスキルが身に付きます。
さらに、ゲームは創造性や想像力を刺激し、子どもたちが自らアイデアを形成し、問題を解決する方法を考え出すことを促します。
特に、建築やデザインをテーマにしたゲームは、空間認識能力やデザイン思考を発展させます。
ゲームはまた、技術リテラシーを高める手段としても重要です。
現代社会ではテクノロジーが不可欠な存在となっており、ゲームを通じてコンピューター操作やデジタルツールの使用方法を習得することができます。
これにより、子どもたちは将来の仕事や日常生活で必要なスキルを身につけることができます。
もちろん、ゲームを利用する際には適切な時間管理や内容の選択が重要で、規則正しい生活リズムを保ちながらゲームを楽しむことが大切です。
家族や学校とのバランスを取りながら責任感や自己制御力を養うきっかけにもなり得るでしょう。
総じて、ゲームは子どもたちが現代社会で必要なさまざまな能力を発展させるための有益なツールであり、適切に活用することで彼らの成長と発展を促進することができます。
3. どんなゲームがいいの?
どのようなゲームであればプレイしていても良いのでしょうか。
それぞれ解説していきます。
3-1. ゲーム選びの重要性
子どもが小さいうちは特に親子で遊ぶことが多くなるかと思います。
ゲームを選ぶ際には、そのゲームが子供の発達や興味に適しているかどうかを考慮することが重要です。
適切なゲームを選ぶことで子どもは楽しみながら学び、成長する機会を提供することができます。
また、親子でゲームを共有することで、家族間の絆を深めることも可能です。
3-2. 子どもとの共有体験を考える
子どもと一緒に遊ぶゲームを選ぶ際には、子どもが楽しむだけでなく親との共有体験を重視することも大切です。
親子で一緒にゲームをプレイすることでコミュニケーションを深め、共通の趣味や興味を見つけることができます。
ゲームタイトルによっては親子大会が開催されているものもあり、練習や作戦会議を重ね、スポーツ大会出場さながらの経験に繋げているご家族も多くいらっしゃいます。
3-3. 年齢と興味に合わせたゲームの選び方
子どもの年齢や興味に合わせてゲームを選ぶことが重要です。
例えば、幼少期の子には色や形を認識することができる教育的なゲームが適しています。
一方で、小学生や中学生向けには、チームで協力し合う要素があるアクションゲームやパズルゲームが人気です。
4. 幼児向けのゲーム選びのポイント
幼児向けにゲームを選ぶポイントについて解説します。
・簡単な操作性
幼児向けのゲームは、直感的で簡単な操作性が重要です。
タッチスクリーンや単一のボタン操作など、子供が理解しやすいインターフェースが望ましいです。
・教育的価値
教育的な要素を含んだゲームが好ましいです。
アルファベットや数字を学べるもの、色や形を認識できるものなど、知識やスキルを身につける機会を提供するゲームが良いでしょう。
・子どもの興味を引く要素
幼児の興味を引くカラフルで楽しいキャラクターや音楽があるゲームが良いでしょう。
動物や乗り物など、幅広いテーマがあると良いです。
4-1. 小学生向けのゲーム選びのポイント
小学生に向けた、ゲーム選びのポイントを解説します。
・チャレンジングかつ達成感があるか
小学生向けのゲームは、難易度が適切でありながらも達成感を感じられるものが好まれます。
クリアするために少しの努力が必要なゲームが適しています。
・学びの要素
学習要素を取り入れたゲームが良いです。
歴史や科学、地理などの知識を楽しく学べるものや、論理思考や問題解決能力を鍛えられるものがおすすめです。
・ソーシャル要素
友達と一緒に遊べる要素があるゲームが好まれます。
オンライン対戦や協力プレイができるゲームは、友情やチームワークを育むのに役立ちます。
4-2. 中高生向けのゲーム選びのポイント
中高生に向けた、ゲーム選びのポイントを解説します。
・深いストーリーや複雑なゲーム性
中高生向けのゲームは、より複雑なストーリーやゲーム性を持つものが好まれます。
キャラクターの成長や物語の展開に興味を持つことができるようなゲームがおすすめです。
・戦略や競争要素
戦略的思考や競争要素があるゲームが人気です。
リアルタイムストラテジーゲームやMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)など、競争を楽しむことができるゲームが好まれます。
・コミュニティや交流の機会
中高生向けのゲームは、オンラインでのコミュニティや交流の機会を提供するものが人気です。
ゲーム内で友達と交流したり、他のプレイヤーと協力したりできるゲームが好まれます。
実際にゲームタイトルを見ただけでは、どのような内容なのかわからないものも多く、判断しにくいですよね。
判断材料のひとつとして対象年齢や内容がわかる方法があります。
4-3. 年齢区分マークを確認する
日本国内で販売される家庭用ゲームソフトには、CERO(https://www.cero.gr.jp)の年齢別レーティング制度のマークが表示されています。
レーティング対象となる表現は、[性表現系][暴力表現][反社会的行為表現系][言語・思想関連表現系]となっており、それぞれの項目に上限があります。
上限を超える表現・内容は「禁止表現」とされ、「禁止表現」を含むソフトにはレーティングが与えられませんので、ゲーム選びの際は、まずマークの有無を確認しましょう。
4-4. CEROレーティングマークってどんなマーク?
CEROレーティングマークには、「年齢区分マーク」と「その他のマーク」があります。
・年齢区分マーク(5種類)
-CERO A:年齢区分の対象となる表現・内容は含まれておらず、全年齢対象
-CERO B:12歳以上を対象
-CERO C:15歳以上を対象
-CERO D:17歳以上を対象
-CERO Z:18歳以上のみを対象(18歳未満者に対して販売したり頒布したりしないことを前提とする区分)
・その他のマーク(3種類)
-教育・データベース:各種教育用ソフトやデータベース的なソフト
-規定適合:製品化前のソフト(体験版など)でCEROが定める禁止表現の有無に限定して審査し、禁止表現が無いことが確認されたソフト
-査定予定:ゲームメーカーが制作中のソフトをプロモーションする場合の販促物など(CEROで審査されていない)
また、「コンテンツディスクリプターアイコン」というマークがあります。
9つのカテゴリー(恋愛、セクシャル、暴力、恐怖、飲酒・喫煙、ギャンブル、犯罪、麻薬等薬物、言葉・その他)に分けて対象年齢を決定した根拠となる表現がわかるようになっていますので、こちらもゲーム選びの参考にしてください。
5. 家族全員で楽しめるゲームの特徴
家族全員で楽しめるゲームを選ぶ際には、協力プレイや対戦プレイが可能なゲームがおすすめです。
また、家族みんなが楽しめるようなシンプルでわかりやすいルールのゲームだと幅広い年齢で楽しめますね。
さらに、ゲーム内でチームを組んで活動することができるゲームは、家族の絆を深めるのに役立ちます。
6. まとめ
生活リズムの乱れや、視力低下・運動不足・依存など心身の健康への影響によるリスクも懸念されるゲームではありますが、適切に対応していけば、問題解決力や時間管理能力が付くことも期待できるのがゲームの良さでもあります。
また子どもの年齢や生活環境に応じてルールを決めたりゲームタイトルを選んだり、家族で一緒に遊んだりしていくことで、家族のコミュニケーションに繋がり、より豊かな経験の一つになります。
お子さんがゲームしたいと言い始めたら、ただやみくもに「NO」を突き付けるのではなく、どうしてやりたいのか、親として何が心配なのか、譲歩できる部分はないのか、情報や感情を整理して話し合うことが快適なゲームライフへの大事な第一歩です。