あなたは覚えていますか?2D対戦格闘ゲーム『BLAZBLUE(ブレイブルー)』
公開日: 2024/12/18
現在、対戦格闘ゲームと聞いてほとんどの方は『ストリートファイター』を思い浮かべると思います。
今から10年以上前、ゲームセンターではストリートファイターよりも流行っていた『格ゲー』がありました。
それが、『BLAZBLUE(ブレイブルー)』です。
本記事ではそんな私の青春、BLAZBLUEについてご紹介していきたいと思います。
1. BLAZBLUE(ブレイブルー)って何?
『BLAZBLUE(ブレイブルー)』は、アークシステムワークス制作・発売の2D対戦格闘ゲームシリーズです。
第1作目は2008年11月20日から稼働開始しました。
タイトルの「BLAZBLUE」とは、『ブレイブ(勇者)』『ブレイズ(炎)』『ブルー(青)』を掛け合わせた造語となっており、本作のストーリーにおける重要な名称でもあります。
本シリーズは『ギルティギアX』シリーズのスタッフが再集結して開発され、2Dグラフィックの格闘ゲームとしては初めてとなる16:9のHD画質を用いた精細なビジュアルが特徴です。
主流は格闘ゲームですが、プロデューサーの森利道氏は「BLAZBLUEの世界観を中核とした総合エンターテインメント作品」と語っており、格闘ゲームをプレイしないユーザーにも、キャラクターやストーリーなどで世界観に興味を持ってもらえるように、というプロモーション形態を取っています。
しかし、アーケード版と家庭版のストーリーモード、設定資料集、ライトノベルなどの外伝にストーリーの要点がいくつも及んでいるため、ゲームだけではストーリーを理解できないという特徴があります。
2. 『BLAZBLUEの世界観』
アークシステムワークスが得意とする『SF』とダークファンタジーが入り混じった未来風の世界。
ですがその実態は『世界系』に属するループものであり、英雄たちによる『黒い獣』との戦いを基軸に、黒幕によって何度も世界が改竄されて輪廻しており、その度の悲劇によってもたらされた複雑怪奇な因果で、世界そのものが雁字搦(がんじがら)めにされています。
また魔術が科学を上回る超技術として描かれ、科学そのものは旧時代の遺物として排斥される傾向にあります。
そんな魔術も、『存在概念』そのものにアクセスを施行する高等な量子力学の域にある技術であり、完全に科学と切り離されているわけではありません。
『BLAZ BLUE』の物語はこの概念操作で膠着した世界を巡り、『世界を操作して意のままにしようとする』黒幕側と、『世界を因果から解き放って元に戻そう』とする抵抗者たちのぶつかり合いが軸となっています。
3. BLAZBLUEシリーズのストーリーと歴史
『BLAZBLUE(ブレイブルー)』のストーリーとその歴史は、非常に緻密で複雑な設定が特徴です。
以下に、シリーズのストーリーラインと重要な歴史的背景を紹介します。
3-1. 『BLAZBLUE CARAMITY TRIGGER(ブレイブルー カラミティトリガー)』
シリーズ1作目となる作品で通称『CT』。サブタイトルは『蒼の継承者』。
主人公のラグナ=ザ=ブラッドエッジが、『階層都市』と呼ばれる山岳地帯に建設された都市のひとつである『第十三階層都市カグツチ』の最下層を目指し、『ν-No.13(ニュー・サーティーン)』と呼ばれる、世界を滅ぼすほどの力を持った謎の少女の誕生を阻止しに向かう。
そして、ラグナの弟であり、世界を支配・管理する巨大組織『統制機構』の名士ジン=キサラギ、その秘書官であるノエル=ヴァーミリオンをはじめとする多くの人物がそれぞれの目的でラグナを追う。
しかし、『魔導書』と呼ばれる強大な力を持った道具の中で、最強と称される力を持つ『蒼の魔導書(ブレイブルー)』をラグナに与えた吸血鬼の少女レイチェル=アルカードは、このラグナたちの戦いが繰り広げられる世界が、ラグナとニューが融合することで復活する、過去に世界の大半を滅ぼした恐るべき存在『黒き獣』によって滅ぼされ、そしてまた最初からラグナたちの戦いが始まるという時間軸のループを繰り返していることに気づいており、その永遠に続くループを断ち切るためにラグナたちの手助けをしていくという物語。
2008年2月に開催された『AOU2008アミューズメント・エキスポ』で初発表され、さらに日本全国各地でのロケテストや海外の発表を通した後、2008年11月にアーケードゲームとして稼働を開始した。
このシリーズでの初期操作可能キャラクターは、ラグナ=ザ=ブラッドエッジ、ジン=キサラギ、ノエル=ヴァーミリオン、レイチェル=アルカード、アイアン=テイガー、タオカカ、アラクネ、ライチ=フェイ=リン、シシガミ=バング、カルル=クローバーの10体。
後にタイムリリースでボスキャラクターとして登場したハクメンとν-13がプレイアブル化されました。
2009年6月にはPS3とXbox360、2010年にはPSPとWindowsへとそれぞれ家庭用ゲーム機に移植され、ネットワーク対戦機能を始めとした多数の要素が追加されています。
3-2. 『BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT(ブレイブルー コンティニュアムシフト)』
シリーズ2作目となる作品で、通称『CS』。サブタイトルは『確率事象』。
第1作目でのカグツチとの戦いの後、ラグナの宿敵であり、シリーズにおいて最大の敵役であるユウキ=テルミが現れる。
世界を滅ぼすため、ノエルを洗脳して強大な力を持つ存在へ生まれ変わらせようとするテルミに、ラグナとレイチェルたちが戦いに挑んでいくことになる。
2009年9月に制作が初公開され、ゲームシステムとキャラクター性能の調整が施され、さらに新たなプレイアブルキャラクターとしてツバキ=ヤヨイ、ハザマ、Λ-No.11(ラムダ・イレブン)が追加されました。
2010年7月に家庭用としてPS3とXbox360、2011年にPSPとニンテンドー3DSの移植版がそれぞれ発売され、週刊ファミ通にて格闘ゲームでゴールド殿堂入りを果たしたことが発表されています。
そして、2011年3月に続編として『BLAZBLUE CONTINUUMSHIFT II(ブレイブルー コンティニュアムシフトII)』、12月に『BLAZBLUE CONTINUUMSHIFT EXTEND(ブレイブルー コンティニュアムシフトエクステンド)』がそれぞれ制作、アーケード版として稼働し、家庭版が発売されています。
この2作はシステムはBBCSのままですが、第1作目からのも含めた全てのキャラクターの性能とシステムに調整が施されています。
さらにμ-No.12(ミュー・トウェルブ)、マコト=ナナヤ、ヴァルケンハイン=R=ヘルシング、プラチナ=ザ=トリニティ、レリウス=クローバーの5キャラが新たなプレイアブルキャラクターとして参戦しています。
3-3. 『BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA(ブレイブルー クロノファンタズマ)』
シリーズ3作目となる作品。通称『CP』。サブタイトルは『刻の幻影』。
統制機構の絶対的な主『帝』として君臨する冥王イザナミは、テルミをはじめとする配下たちと共に、『滅日(ほろび)』と呼ばれる世界の終焉を引き起こすために動き出す。
そんな中、統制機構の衛士最高司令官を務めるカグラ=ムツキはイザナミの本性に気付き、ジン、ノエル、レイチェルといった面々と協力して、その企みを止め、世界を変えるために戦いを挑む。
そして、イザナミを倒すために必要な道具『クシナダの楔』を求めて旅を続ける中、ラグナはセリカ=A=マーキュリーという一人の少女と出会う。
セリカの正体は、ラグナたちの親代わりだったシスターの魂を過去から呼び戻すことで、現代の人間の肉体を器として定着させた『刻の幻影(クロノファンタズマ)』と呼ばれる存在で、クシナダの楔を起動させるための鍵ともなっていた。
2012年8月に本シリーズの3作目として発表され、11月にアーケード版として稼働開始。
2013年10月にPS3版、2014年4月にPS VITA版とそれぞれ家庭版が発売されました。
新規プレイアブルキャラクターとしてアマネ=ニシキ、バレット、アズラエル、イザヨイ、カグラ=ムツキ、ユウキ=テルミ、ココノエの計7キャラが追加され、さらにキャラクターの立ち絵と背景とそれぞれグラフィックの刷新、BGMのリアレンジなど、システムにも従来より大幅な変更が加わっています。
そして2014年9月に続編として『BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA EXTEND(ブレイブルー クロノファンタズマ エクステンド)』が発表されました。
キャラクターの性能とゲームシステムにさらなる調整が施され、新プレイアブルキャラクターとしてセリカ=A=マーキュリー、新規BGMと新規ステージがいくつか追加されました。
2015年4月にPS4、PS3、Xbox One、PS VITA対応の家庭版が発売(PS VITA版のみPS Storeでダウンロード専売となっている)されています。
3-4. 『BLAZBLUE CENTRALFICTION(ブレイブルー セントラルフィクション)』
シリーズ4作目となる作品で、通称『CF』。サブタイトルは『神の観る夢』。本シリーズの完結作となります。
3作目でのイザナミとの戦いの後、突如出現した『エンブリオ』と呼ばれる異空間にて、ラグナやジンやノエルたち多くの登場人物は第1作と同じ行動と物語を辿っていた。
過去と同じことをしているという違和感を覚えた時、自分たちのいるこの異空間がイザナミによって創り出された偽りの世界であり、現実の世界でイザナミは再び『滅日』を引き起こそうとしていることを知る。
さらにイザナミは、現実の世界は『マスターユニット・アマテラス』という、世界の神と呼べる存在によって歪められていると語る。
どんな願いを持っていたとしてもアマテラスに否定され、叶わなくさせられる。
その世界の中で、願いを叶えたければアマテラスと繋がっている『蒼の継承者』であるノエルを殺せとイザナミに焚き付けられた登場人物たちは、それぞれの思惑で行動を始める。
シナリオは『幻影の迷宮(ファントム・オブ・ラビリンス)』『悪夢の記憶(ナイトメア・メモリー)』『蒼への回帰(ザ・リプレイスメント・ブルー)』の3部構成となっており、いずれも最終章の名に恥じない演出と設定、ボリュームを誇るストーリーとなっています。
キャラクターも『BBCP』よりカグラの秘書官というサブキャラクターとして登場したヒビキ=コハク、外伝小説『ブラッドエッジエクスペリエンス』よりナオト=クロガネ、タイムリリースとしてアーケード版のボスキャラクターのナイン=ザ=ファントムと冥王イザナミが新規参戦し、合計30人以上のプレイアブルキャラクターが参戦していることから、先の3部作を上回る歴代史上最高作品となっています。
さらに過去3部作の全ステージの復刻・追加、キャラごとの新コマンド技や誤動作修正・調整などゲームシステムも全面的に強化されました。
10月6日に家庭版が発売され、その対応機種はPS4とPS3のみとなっており、BBCSとBBCPとは違って、続編となるエクステンド版の制作予定も告知もありません。
そして、シリーズのラスボスを飾るオリジナルキャラクター『スサノオ』、外伝となるアドベンチャーゲーム『XBLAZE』シリーズからEs(エス)、同じく外伝の漫画『リミックスハート/ヴァリアブルハート』からマイ=ナツメの3人の新規キャラが参戦し、さらにボリューム感が上がっています。
4. まとめ
いかがでしたか?
BLAZBLUEを知っている方は懐かしい気持ちになったのではないでしょうか?
ここでご紹介した作品だけでなく、BLAZBLUEは漫画、小説、アニメ化など様々なメディア展開を見せています。
本筋のストーリーは完結しましたが、今後の展開にも期待出来ると思います。