ROCCAT Elo 7.1 Airレビュー 7.1ch対応の軽量なワイヤレスヘッドセット
「ROCCAT Elo 7.1 Air」はROCCATのゲーミングヘッドセット「Elo」シリーズのヘッドセットです。
「Elo 7.1 Air」の他に「Elo X Stereo」「Elo 7.1 USB」といったバリエーションがあります。
今回レビューする「ROCCAT Elo 7.1 Air」は7.1chとワイヤレス接続に対応したハイエンドモデルです。
ハイエンドモデルですが、価格は10,000円程度と他のワイヤレスヘッドセットに比べると安価な設定になっています。
予算が10,000円程度でゲーミングヘッドセットを探している人には最適な選択になるかもしれません。
1. デザイン・スペック
ROCCAT Elo 7.1 Airの箱には「ROCCAT Elo 7.1 Air」「2.4GHz USBレシーバー」「USB Type-Cケーブル」「取扱説明書」「取外し可能なマイク」が入っています。
筆者はマイクは別途USBマイクを使用しているため、取り外しています。
カラーバリエーションは「ブラック」と「ホワイト」の2種類あります。
今回レビューするのはホワイトカラーのROCCAT Elo 7.1 Airです。
ヘッドバンド部分はスチールとレザー、クッション部分はメッシュとレザー。
価格の割には少々チープな見た目ですが、ビルドクオリティは高く耐久性も高そうです。
「ROCCAT Elo 7.1 Air」の本体重量は公式では345gと書かれています。
筆者の量りで無理やり量ってみたところ、重量は約310gでした。
大きさ的に収まっていませんし、本体が傾いてしまっているので正しく計測できていないと思われます。
上記画像は参考程度に、公称値の345gを基準にした方が良さそうです。
軽量ではありませんが、重量級ではないといったところでしょうか。
https://jp.roccat.com/products/elo-7-1-air
ROCCAT Elo 7.1 Airは50mmの大型ドライバーを搭載しています。
周波数応答は20~20,000Hzです。
ステレオと7.1chサラウンドの再生に対応しています。
ヘッドバンド部分は二重構造になっています。
外側はスチール製になっており、強度が確保されています。
内側はレザーとメッシュ製のクッションになっており、長時間装着しても蒸れづらく装着感も良いです。
しかし遮音性は高くなく、近くで話しかけられたり家の近くを大型トラックやバイクが通った際の音はハッキリと聞こえて来ました。
スライダー形式が採用されており、頭の大きさに合わせて自動的に長さを調整してくれます。
キツく締まり過ぎることもなく、頭にフィットして装着感は快適です。
取外し可能なマイクは口元に向けやすいように角度が調整されています。
ソフトウェアからノイズキャンセリングとボイスチェンジャー機能が利用できます。
ROCCAT Elo 7.1 Airの左イヤーカップには各種ボタンがあります。
一番上が「音量調整」その下に「マイクモニタリング音量調整」「マイクミュート」「電源ボタン」と続きます。
基本的には音量ダイヤルと電源ボタンの位置を覚えておけば大丈夫だと思います。
ROCCAT Elo 7.1 Airはワイヤレスゲーミングヘッドセットですが、規格はBluetoothではありません。
付属のUSBレシーバーを使用した2.4GHzワイヤレス接続のみに対応しています。
USBレシーバーによるワイヤレス接続はPCのみの対応です。
2. 音質
一般的なゲーミングヘッドセットは足音などを強調するために低音が強く鳴るよう調整されているのですが、その傾向は見られません。
音質は10,000円程度のヘッドセットにしては非常に良く、ゲーム以外にも音楽鑑賞や動画鑑賞にも使っていけます。
低音の強さに物足りないと感じた人はROCCATの総合ソフトウェア「SWARM」に搭載されているイコライザーで調整してみましょう。
3. バーチャル7.1chサラウンド有効時の音質
FPSなどをプレイ中に音の発生源がハッキリとするイメージです。
また、音量がステレオ時に比べてかなり大きくなります。
ステレオモードで大音量でプレイしている最中に7.1chへ切り替えると耳を痛める可能性があるためご注意ください。
4. ソフトウェア(ROCCAT SWARM)
https://support.roccat.com/s/downloads?language=en_US
ROCCAT Elo 7.1 AirはROCCAT製品の総合ソフトウェア「ROCCAT SWARM」に対応しています。
ROCCAT SWARMでは、様々な設定が可能です。
設定したプロファイルは最大5つまで保存することができます。
プロフィールは「.rkp」形式でインポート・エクスポートできます。
「サンプルレート」は16Bit、48,000Hz固定です。
「明瞭なボイス」はサウンド内のボイスを強調・明瞭に聞こえるようにします。
ボイスチャットを多用する人はオンにしても良いでしょう。
「明瞭なオーディオ」サウンド全体を明瞭にします。
ゲーム内のBGMがハッキリ聞こえるようになるなどの違いを感じます。
ここは好みの問題なので、オン・オフ両方を試してみて好きな方を選びましょう。
もちろん、イコライザーの設定も可能です。
ROCCAT Elo 7.1 Airは元の音質はフラットな傾向なのでイコライザーによる調整がしやすいように感じます。
イコライザーには「FPS」「MMO」「MOBA」など各ゲームジャンルに最適化されたプリセットが予め用意されています。
自分がプレイするゲームジャンルのプリセットを選択して、好みに応じて微調整するのも良いでしょう。
「マイクノイズキャンセル」の効果はそこまで強くはありません。
SWARMのノイズキャンセル機能を使用せず、NVIDIA BROADCASTやOBSなどに搭載されている機能を使うのが良いでしょう。
「マジックボイス」をオンにすると簡易的なボイスチェンジャーを利用できます。
「身内相手に遊びたい」「絶対に地声を出したくない」などの事情があるばあいは使えるかもしれませんが、普段はオフにしておくのが無難でしょう。
ROCCAT SWARMは公式サイトから無料でダウンロードできます。
他のROCCAT製品の設定にも使えるので、ROCCAT製品を使用している人は忘れずにインストールしておきましょう。
「ROCCAT SWARM」
https://support.roccat.com/s/downloads?language=en_US
5. バッテリー残量表示に不具合ありか
しかし、バッテリー残量は「100%」「50%」とかなり大雑把な数値が表示され、詳細な数値は表示されません。
バッテリー残量が残っていると思ってゲームをプレイしていると急に「ププッ」と警告音が鳴って、電源が落ちてしまうというトラブルが発生する可能性があります。
6. まとめ
「ROCCAT Elo 7.1 Air」はROCCATのワイヤレスゲーミングヘッドセットです。
10,000円程度と低価格ながら7.1chバーチャルサラウンドとワイヤレス接続に対応しています。
装着感も良く、重すぎず、メガネをかけていても痛くなりづらい設計になっている点も良いですね。
音質は標準以上で、ゲーム以外にも音楽鑑賞や動画鑑賞にも使えます。
しかし、当然ですが音響メーカーの音楽再生に特化した何万円もするヘッドホンには到底及びません。
ソフトウェアも充実しており各種設定や機能も豊富です。
バッテリー持続時間も最大約24時間とゲーミングヘッドセットとしては十分です。
しかし、バッテリー残量の表示が信頼できないなどの小さな問題を抱えているのが少し残念です。
低下価格帯で高品質なワイヤレス対応ヘッドセットを探している人は検討してみてはいかがでしょうか。
「ROCCAT Vulcan TKL Pro(商品サイト)」
https://jp.roccat.com/products/vulcan-tkl-pro
「ROCCAT(公式サイト)」
https://jp.roccat.com/