Zaopin Z1 Proレビュー 軽量な卵型ゲーミングマウス

公開日: 2024/1/17

卵型ゲーミングマウスというと、ロジクールのG304 HEROやG705が有名ですよね。

しかし、それらのマウスは現在では第一線ではスペック不足ですし、重量も100g近くと、かなり重いゲーミングマウスになってしまいました。


RazerのOrochi V2は60gとGPROX2並の軽さですが、やはりセンサーなどのスペック面では最近のゲーミングマウスには劣ってしまいます。

どうしても卵型のゲーミングマウスを使いたいけど、ハイスペックで軽量な方が良い!という人におすすめなのが今回紹介する「Zaopin Z1 Pro」です。


Zaopin Z1 Proは、デザイン・軽さ・スペックが揃って7,000円以下で購入できてポーリングレート4,000Hzにも対応している現時点で最高の卵型ゲーミングマウスです。

1. Zaopin Z1 Proのスペック


Zaopin Z1 Proのセンサーは10,000円以上のマウスにも搭載されている最新の「PAW3395」が搭載されています。

最近のほぼ全てのハイエンドマウスに搭載されているセンサーなので、性能は間違いありません。


MCUには、Logicool GPROX2などにも採用されているNordic製のMCUが採用されており、通信の安定性や遅延の少なさも優秀です。


Zaopin Z1 Proは別売りのレシーバーで最大4,000Hzのポーリングレートに対応しています。

ポーリングレート4,000Hzは消費電力が多いため、普段使いの際は2,000Hz以下に抑えておくことをおすすめします。

Zaopin Z1 Proにはバッテリー容量が異なる2つのモデルが販売されています。

今回、筆者が入手したものは200mAのモデルです。

「Zaopin Z1 Proのスペック」

・カラー:ブラック、ホワイト、オレンジ、レッド、ブルー、ピンク(500mA)、イエロー(500mA)

・大きさ:110×62×39mm(長さ×幅×高さ)

・バッテリー:200mA、500mA

・重さ:46g(200mA)、51g(500mA)

・接続:USB、2.4GHzワイヤレス

・形状:卵型

・ケーブル:USB Type-C

・センサー:PAW3395

・DPI:50~26,000DPI

・ポーリングレート:125~4,000Hz ※2,000Hz以上は別売りドングルが必要

2. Zaopin Z1 Proの形状・大きさ


Zaopin Z1 Proは右手用の卵型のゲーミングマウスです。

そのまま「卵」のような形状をしており、小型で全体的に丸い形をしています。


高さの頂点はマウスの中央部分になっており、親指が触れる部分は少し凹んでおり、小さいながらも手にフィットしやすいように工夫されています。

コーティングの品質に関してはNinjutso Sora(旧型)と同程度です。

非常に滑りやすいので、グリップテープでの対策が必要になるでしょう。

3. 重さ・ビルドクオリティ


Zaopin Z1 Proの重さは実測値で約48gでした。

メーカー公称値の46+2gですが、十分に軽いゲーミングマウスと言えます。

重さは個体差がかなり激しいようで、公称値よりも軽い45g以下の個体が届いた人もいるようです。

筆者はこれよりも大きくて同程度の重さのゲーミングマウスNinjutso Sora 4Kを所持しているため、特別軽くは感じませんでした。


Ninjutso Sora 4Kと重さは変わりなく、サイズのみ小さいので中身がよりギュッと詰まっているように感じます。

実際は底面に穴が空いているなど、中身はスカスカなんですけどね。


シェルの厚みがNinjutso Sora 4Kよりも分厚く、しっかりしているようにも感じます。

強く握った際のきしみ、たわみの少なさや、耐久面ではNinjutso Sora 4Kを上回るかもしれません。


強く降ってもカラカラと音がすることもありません。

コスパ・軽さ・性能・ビルドクオリティを備えた非常に優秀なゲーミングマウスです。

4. 底面は派手に肉抜きされている ※200mA版のみ


※X-raypad Obisidian(赤い汎用丸型マウスソール)に貼り替えています。


Zaopin Z1 Pro(200mA)は底面が派手に肉抜きされています。

普通にゲームなどで使うには十分な耐久性ですが、力いっぱい押し込むと、たわんだり、最悪の場合は折れてしまうので注意しましょう。

5. スイッチ・クリック感


Zaopin Z1 ProのメインスイッチにはHuano製スイッチが採用されています。

商品ページに正確な情報は記載されていませんが、Huano Blue Shell Pink Dotだと思われます。


Huano Blue Shell Pink Dotは、Lamzu AtlantisやNinjutso Soraなど1年ほど前のハイエンドゲーミングマウスで多く採用されたスイッチです。

クリック感はパキパキとしており、ハッキリとした押し心地です。

押し込んでから入力されるまでの長さ(プリトラベル)は少し長めです。

5-1. 「サイドボタン」


Zaopin Z1 Proのサイドボタンは小さく、平行に並んでいます。

クリック感はメインボタンと同じくパキパキと、ハッキリとした押し心地です。


マウスのサイズ自体がかなり小さいので、どうしても少し押しづらく感じます。

つまみ持ちなど、浅い持ち方をしないと指が届きづらいです。

5-2. 「ホイール」


Zaopin Z1 Proのホイールは少し強めのノッチ感があります。

流石にZOWIEやVAXEEほどではありませんが、操作感が硬いと感じる人も多いでしょう。


武器の切り替えなどでミスをする可能性は低いですが、ストレイフなどのキャラコンを割り当てるのには適していない可能性があります。

6. センサー


Zaopin Z1 Proには最新のフラグシップセンサー「PixArt PAW 3395」が搭載されています。

PAW3395は最大26,000DPIに対応しており、DPIはマウス底面左のボタンで切り替えられます。

デフォルトでは400、800、1,600、3,200DPIから選択できます。

切り替えられるDPI値、設定数は専用ソフトウェアで変更可能です。

ポーリングレートは最大4,000Hzに対応しています。

※2,000Hz以上を使用するには別売りのドングルが必要です。

7. 専用ソフトウェア


Zaopin Z1 Proには専用のソフトウェアがあります。

専用ソフトウェアは完全に中国語の公式サイトで配布されています。

専用ソフトウェアが無いと4,000Hzや細かな設定ができませんが、中国語のサイト、ソフトウェアが怖い人は無理にインストールしなくても大丈夫です。

Zaopin Z1 Proの専用ソフトウェアはZaopin公式サイトからダウンロードできます。


「Zaopin Z1 Proソフトウェア」
https://www.zaopinworld.com/xiazaizhongxin.html


Zaopin Z1 Pro専用ソフトウェアでDPIを変更することができます。

DPIは50~26,000DPIの間で50刻みで設定できます。

DPIを上げたい時は「+」、下げたい時は「‐」をクリックして調整します。

他にもスライダーを移動して調整することも可能です。


「ポーリングレート」は「Report Rate」の値を選択することで変更できます。

ポーリングレートは125、250、500、1,000、2,000、4,000Hzから選択できます。

※2,000Hz以上は別売りのドングルが必要です。


現状、多くのゲームは2,000Hz以上のポーリングレートに対応しておらず、消費電力も激しいので、普段は2,000Hz以下の設定に抑えておくことをおすすめします。

「LOD(リフトオフディスタンス)」も設定できます。

LODとは、マウスを持ち上げた際に反応しなくなる距離です。

特に理由がない場合は1mmに設定しておきましょう。


「Peak Performance」ではスリープまでの時間を設定できます。

8. 持ち方の相性


Zaopin Z1 Proの持ち方について感じたことをまとめてみます。

8-1. 「かぶせ持ち」


Zaopin Z1 Proは「かぶせ持ち」は「不可能」です。

実際は完全に不可能なわけではないのですが、手の大きさが一定以上の人は、まず不可能と言って過言ではありません。

マウスをかぶせ持ちで持つこと自体は可能なのですが、指が先端からはみ出してしまう、再度ボダンが押しづらいなどゲームをプレイするのに悪影響を及ぼすデメリットが多く発生していまいます。

8-2. 「つかみ持ち」


「つかみ持ち」はZaopin Z1 Proと相性が良いです。

少し窮屈ではありますが、手がフィットして持ちやすいです。

手が大きい人に関しては、つかみ持ちでもかなり窮屈に感じてしまうかもしれません。

8-3. 「つまみ持ち」


「つまみ持ち」とZaopin Z1 Proの相性は最高です。

というよりは、マウスの大きさがかなり小さいので、実用性が高い持ち方がつまみ持ちに限定されてしまっています。

左側の凹みが親指のフィット感を増してくれるので、非常に操作がしやすいです。

サイドボタンへのアクセスのしやすさも、つまみ持ちが一番です。

9. ライバル:FANTECH ARIA XD7


https://fantechworld.com/

Zaopin Z1 ProのライバルにはFANTECH ARIA XD7というゲーミングマウスがあります。

こちらもセンサーに最新のPixArt PAW3395を採用している最新スペックです。


しかし、価格は10,000円以上で重さは約60g

しかも手のひらが触れる部分に穴抜きが行われているなど、Zaopin Z1 Proには少し劣る印象です。


FANTECH ARIA XD7は家電量販店や日本Amazonでも販売されているので、購入した翌日に届くのが最大のメリットでしょうか。


【Zaopin Z1 ProとFANTECH ARIA XD7の比較】

センサー
「Zaopin Z1 Pro」PAW3395 / 「FANTECH ARIA XD7」PAW3395

重さ
「Zaopin Z1 Pro」約50g / 「FANTECH ARIA XD7」約60g

穴抜き
「Zaopin Z1 Pro」底面 / 「FANTECH ARIA XD7」上部

販売場所
「Zaopin Z1 Pro」Mechkeys ※海外ストア / 「FANTECH ARIA XD7」Amazon、家電量販店など

注文から届くまで
「Zaopin Z1 Pro」1~2週間 / 「FANTECH ARIA XD7」即日~翌日

価格
「Zaopin Z1 Pro」約7,000円 / 「FANTECH ARIA XD7」約10,000円

10. まとめ


Zaopin Z1 Proは人気ながらも最新スペックに恵まれなかった卵型マウスを好んでいるプレイヤーの救世主になってくれるでしょう。

ポーリングレート4,000Hzに対応、カラーリングが豊富、軽量と実用面・デザイン面どちらを取っても非常に優秀なゲーミングマウスです。

ポーリングレート2,000Hzの使用には別売りのドングルが必要ですが、まずは本体のみを購入して試してみることをおすすめします。

もし、本体の形状やスペックに満足したらドングルを追加で購入してみましょう。


Zaopin Z1 ProはMechkeysで販売されています。

元から安いZaopin Z1 Proですが、セール時には更にお買い得になります。

セールのタイミングで購入することを強くおすすめします。


「Zaopin Z1 Pro(Mechkeys)」
https://mechkeys.com/products/zaopin-z1-pro-3395-mouse?_pos=1&_sid=7f8522d61&_ss=r&variant=44188163801311


Zaopin Z1 Pro(200mA)
通常価格:46.99ドル(約6,700円)※2023年12月25日 時点

Zaopin Z1 Pro(500mA)
通常価格:49.99ドル(約7,120円)※2023年12月25日 時点