WAIZOWL OGM PRO(白黒)レビュー!4K Hz対応予定のハイクオリティマウス
海外で話題になったゲーミングマウス「WAIZOWL OGM PRO(白黒)」を入手しました。
ZOWIE ECシリーズのような左右対称のゲーミングマウスでありながら、左右対象のゲーミングマウスの特徴も持った特殊な形状が特徴のゲーミングマウスです。
ゲーミングマウスとしての性能も、新興の中華メーカーとは思えない仕上がりです。
Logicool G Pro X Superlightと同じ「Nordic製」のMCUを積んでおり、無線通信の安定性や遅延の少なさでも他の中華ゲーミングデバイスを凌駕しています。
なお、今回レビューするバージョンは白黒バージョンであり新色の「墨羽」(スケルトン)とは一部性能やパーツが異なるのでご注意ください。
1. WAIZOWL OGM PROはカラーによって性能が違う
https://www.waizowl.com/?v=f1225cde6189
現在、「WAIZOWL OGM PRO(ワイズオール)」には、2種類のバリエーションが展開されています。
白黒バージョンと墨羽(スケルトン)では使用されているパーツや性能が異なるのでご注意ください。
パーツの違いにより操作感・ゲームプレイの感覚に大きな差が生まれる可能性があります。
※今回レビューするものは白黒バージョンです。
・WAIZOWL OGM PROの違い】
【白黒】
・SoC・MCU:Nordic NRF52840
・ポーリングレート:最大1,000Hz ※4,000Hzに対応予定
・メインスイッチ:TTC Gold 80m
・エンコーダー:TTC Gold
・マウスソール:センサー周りソールに難あり ※改良済みソール付属
・本体重量:68g
・価格(Amazon):14,980円
【墨羽(スケルトン)】
・SoC・MCU:Nordic NRF52840
・ポーリングレート:最大1,000Hz ※4,000Hzに対応予定
・メインスイッチ:HUANO Transparent Pinkdot
・エンコーダー:fswq
・マウスソール:改良済みソール
・本体重量:68g
・価格(Amazon):価格(Amazon):14,600円
2. WAIZOWL OGM PRO(白黒)のスペック
WAIZOWL OGM PROのセンサーは最新の「PAW3395」が搭載されています。
数多くの最新ハイエンドマウスに搭載されており、その性能は間違いありません。
また、WAIZOWL OGM PROは2023年内に発売されると予告されている4Kレシーバーと組み合わせることで、最大4,000Hzのポーリングレートに対応する予定です。
※2023年9月現在は最大1,000Hzです。
また、Logicool G Pro X Superlightなどにも採用されているNordic社のMCUが採用されており、ハイエンドゲーミングマウス並みに通信の安定性が高く、遅延が少ない通信を実現しています。
価格は15,000円ですが、20,000円クラスのマウスと同等の性能があると言って良いでしょう。
Bluetoothでの通信にも対応しており、ゲームプレイ時以外は消費電力を抑えて使用することも可能です。
WAIZOWL OGM PRO(白黒)のスペック表は以下のとおりです。
【WAIZOWL OGM PRO(白黒)のスペック】
・カラー:白黒
・大きさ:121 x 66.0 x 40.0mm(長さ x 幅 x 高さ )
・重さ:68g
・接続:USB、2.4GHzワイヤレス、Bluetooth
・形状:左右非対称 ※左右対称の要素も含む独自形状
・ケーブル:USB Type-C
・センサー:PAW3395
・DPI:100~26,000DPI
・ポーリングレート:125~1,000Hz ※4,000Hzに対応予定
3. WAIZOWL OGM PROの形状・大きさ
WAIZOWL OGM PROは右手用の左右非対称型のゲーミングマウスです。
左右非対称とは言うものの、「左右スイッチがほぼ平行」「左側面が凹んでいない」など左右対称型のゲーミングマウスの特徴も併せ持っている独自の形状を採用しています。
左右非対称のゲーミングマウスの独特な特徴をなるべく抑えるように作られているため、左右対称のゲーミングマウスからでもスムーズに移行できると思います。
WAIZOWL OGM PROの表面には滑りづらいコーティングが施されています。
このコーティングは「ROCCAT(ロキャット)」のKone Pro Airと同等と考えられます。
コーティングはサラサラとした触り心地が良いもので、少し手汗をかくとグリップ感を感じることができます。
3-1. Ninjutso Soraとの大きさ比較
https://www.eloshapes.com/
WAIZOWL OGM PROとNinjutso Soraの大きさを比較してみました。
Ninjutso Soraは4K対応版の予約が始まり、去年に続いて年末に話題のゲーミングマウスとなりそうですね。
写真で見ても分かるように、WAIZOWL OGM PROの方が一回り以上大きいです。
マウスの高さはほぼ同じですが、WAIZOWL OGM PROの頂点はマウスの中央になっています。
ZOWIE ZA13をベースとしているNinjutso Soraの側面がくびれているのに対してWAIZOWL OGM PROの側面は絶壁のように真っ直ぐです。
3-2. 重さ・ビルドクオリティ
WAIZOWL OGM PROの重さは実測値で69gでした。
メーカー表記の68g+1gの誤差ですね。
十分にメーカー表記通りと言えるでしょう。
最近の軽量ゲーミングマウスは50~60g台が一般的なため、約70gのWAIZOWL OGM PROは少し重たいと言わざるを得ません。
しかし、この重さは長時間持続する大容量バッテリーや滑りづらいコーティングなどマウスのクオリティを重視した結果だと思われます。
多くの軽量ゲーミングマウスは、軽さの代わりにビルドクオリティなどが犠牲になっています。
WAIZOWL OGM PROは性能とクオリティを妥協しなかった結果、重量が増えてしまったのでしょう。
4. ポーリングレート4,000Hzに対応予定
https://twitter.com/WAIZOWLJapan
WAIZOWL OGM PROが現時点で対応している最大ポーリングレートは1,000Hzです。
※2023年9月時点
2023年内に発売される予定の4Kドングルと組み合わせることで、最大4,000Hzのポーリングレートに対応する予定です。
WAIZOWL OGM PRO 4Kドングルの発売時期・値段などはWAIZOWL Japanの公式X(旧:Twitter)で発表される予定です。
【WAIZOWL Japan(公式X)】
https://twitter.com/WAIZOWLJapan
5. マウスソール
WAIZOWL OGM PROには大型のマウスソールが上下に1枚ずつ貼られています。
下部のソールはドングルの収納部分を避けるために少し変な形になっていますね。
なお、WAIZOWL OGM PRO(白黒)のセンサー周りのソールはエッジが尖っておりマウスパッドと引っかかりやすくなっています。
※上記写真は貼り替え済み。
改善版のソールが付属していますので、開封後に貼り替えることを強くおすすめします。
また、WAIZOWL OGM PROのソールは表面に保護シールが貼られています。
マウスを使い始める前に忘れずに剥がしておきましょう。
6. スイッチ
スイッチについてです。
6-1. メインスイッチ
WAIZOWL OGM PROのメインスイッチには「TTC Gold」が搭載されています。
パキパキとしたはっきりとした感触が特徴的で、タップ撃ちなどもやりやすいです。
メインボタンが分離したセパレート設計になっているため、押し込む位置によるクリックの重さの変化が小さいです。
非常に優れたメインスイッチであると言えます。
6-2. サイドボタン
WAIZOWL OGM PROのサイドボタンは一般的なゲーミングマウスと比べると操作音がカチカチと少し大きい印象です。
サイドボタンの大きさは程よく、設置位置も適切だと感じますが、ポストトラベルが長いためサイドボタンを多用するゲームとの相性は良くないかもしれません。
6-3. ホイール
WAIZOWL OGM PROのホイールの高さは高くも低くもなく、丁度良いです。
回し心地は異常に軽いため、1ノッチ単位での細かな操作が必要なゲームとの相性は悪いでしょう。
ホイールクリックの固さは標準的で、こちらは頻繁に使用するゲームでも問題は無いでしょう。
7. センサー
WAIZOWL OGM PROには最新フラグシップセンサー「PixArt PAW 3395」が搭載されています。
PAW3395は最大26,000DPIに対応しており、DPIはマウス上部のDPIボタンで400、800、1600、3200から変更できる他、専用ソフトウェアで50~26,000DPIで調整することができます。
ポーリングレートは通常は1,000Hz、年内発売予定の4Kドングル利用で4,000Hzまで対応します。
8. ソフトウェア
WAIZOWL OGM PROには専用のソフトウェアがあります。
公式サイトやMechKeyからダウンロードできるものは英語と中国語のみですが、日本公式代理店「Device Armoury」で配布されているものは日本語にも対応しています。
WAIZOWL OGM PROの専用ソフトウェアは以下のページからダウンロードできます。
https://ka-ei.co.jp/?download/
8-1. DPI変更
WAIZOWL OGM PRO専用ソフトウェアでDPIを変更することができます。
DPIは50~26,000の間で50刻みに設定できます。
DPIを上げたい時は「+」、下げたい時は「‐」をクリックして調整します。
DPI値を直接入力することもできますが、その後に「+」か「‐」ボタンを押すまでは反映されないようです。
8-2. ポーリングレート・LOD・デバウンスタイムなど
「性能設置」の画面ではポーリングレート、クリック応答速度(デバウンスタイム)LOD(リフトオブディスタンス)などが設定できます。
ポーリングレートは125、250、500、1,000Hzから選択できます。
※年内発売の4Kドングルで2,000、4,000Hzにも対応予定。
クリック応答速度(デバウンスタイム)は1ms~32msで設定できます。
※メーカーは4ms以上に設定することを推奨しています。
LODは1.0mmを選択しておくと良いでしょう。
9. 持ち方の相性
WAIZOWL OGM PROの持ち方について感じたことをまとめてみます。
9-1. かぶせ持ち
エルゴノミクス形状のマウスでは一般的な持ち方が「かぶせ持ち」です。
WAIZOWL OGM PROは左右非対称のマウスなので、かぶせ持ちとの相性が良いです。
本体の頂点がマウスの中心部分になっていることもあり、手のひらにフィットします。
かぶせ持ちはWAIZOWL OGM PROに最も適している持ち方だと思います。
9-2. つかみ持ち
「つかみ持ち」とWAIZOWL OGM PROとの相性はそこそこ良いです。
ただし、本体サイズが大きいため手が小さい人は持ちづらいと感じるでしょう。
手が大きい人は、つかみ持ちにチャレンジしてみても良いでしょう。
9-3. つまみ持ち
「つまみ持ち」はWAIZOWL OGM PROと相性がとても悪いです。
本体サイズが大きく、側面が平べったいのでフィット感を得られません。
約70gと少し重たいのも、操作感が悪くなる原因となるでしょう。
つまみ持ちがしたい人は、他の軽量マウスを検討しましょう。
10. まとめ
WAIZOWL OGM PROはZOWIE ECシリーズをベースにしながらも、左右対称マウスの特徴も含まれた独自形状のゲーミングマウスです。
表面には滑りづらいコーティングが施されており、最大125時間持続する大容量バッテリーが搭載されています。
また、Logicool G Pro X Superlightと同じNordic製のMCUを搭載するなど、クオリティや性能面は20,000円以上のハイエンドゲーミングマウスと同等です。
また、2023年内に発売予定の4Kドングルに接続することで最大4,000Hzのポーリングレートに対応予定です。
しかし、その妥協の無い設計のためか68gと最近のゲーミングマウスとしては少し重たくなってしまいました。
性能的には魅力的ながら、この重さが許せないという人も少なくないでしょう。
昔ながらの左右非対称で少し大きい「かぶせ持ち」に適している形状で、最新のスペックのゲーミングマウスを使いたいという人におすすめです。