【アケコン】格闘ゲームで使用されるコントローラーの種類【パッド】

公開日: 2023/3/29 更新日: 2023/3/23

この記事では、格闘ゲームで使用するコントローラーの種類とそれぞれの特徴を紹介しています。

扱うのは、パッド、アケコン、レバーレスと呼ばれる主要な三種類のコントローラーです。


格闘ゲームを始めるにあたって、まだ使用するコントローラーを決めていない方はぜひ最後まで読んでください。

既にプレイしている人も、コントローラーを変えると改善できることもあります。

参考になれば幸いです。

1. パッド


https://www.playstation.com/ja-jp/accessories/dualshock-4-wireless-controller/


パッドとは、プレイステーションに初めから付属しているような、いわゆる普通のコントローラーのことです。

パッドコントローラーやゲームパッドとも呼ばれ、多くは左側に十字キー、右側にボタンが配置されています。

1-1. メリット

・扱い慣れている

家庭用ゲーム機を持っている人なら誰でも触ったことがあるため、扱い慣れている人がほとんどでしょう。

・種類が豊富

格闘ゲーム以外でも使用する人口が多く、商品の種類が豊富です。

値段も様々で、安いものでは2,000円代から、高いものでは20,000円代のものまであります。

パッドの中には格闘ゲーム用のものがあります。アナログスティックや不要なボタンがないものなど様々です。

・楽な姿勢でプレイできる

普段ゲームをプレイするように楽な姿勢でプレイできます。

負担になるような重さがないのも良い点です。

・比較的安い

パッド以外のコントローラーに比べて比較的安い値段で売られています。

既に持っている人も多いでしょう。

1-2. デメリット

・精密な操作が難しい

格闘ゲームに必要な操作で、精密さを欠くことがあります。

例えば、斜め入力をしようとしても横や上下にズレるのは珍しくありません。

半回転や二回転のコマンド入力は、練習をしてもあまり安定しないことも。

最近の格闘ゲームではコマンド入力が簡単になってきています。

ゲームやキャラクターによってはあまりこだわらなくても影響はないかもしれません。

・同時押しが難しい

ボタン配置によっては同時押しが難しいことがあります。

プレイステーションのコントローラー(DUALSHOCK™4など)では、△ボタンと×ボタン、□と〇だけを親指で押すのはなかなか難しいでしょう。

ゲーム側の設定でボタンの同時押しを一つのボタンに割り振れる場合は問題ありません。

コントローラーのボタン設定を変更すると解消できる場合もあります。

・ゲームセンターで使えない

ゲームセンターの筐体は、アケコンと同じ作りをしています。

パッドでの操作にしか慣れていないと思い通りにキャラを動かせません。

ただし、ゲームセンターの筐体によっては自分のコントローラーを使用できるものもあります。

1-3. 商品の紹介

一般的なメリットとデメリットを紹介しましたが、これらの特徴を改善するためのメーカーの取り組みも様々。参考程度に一部を紹介します。

・RAZER WOLVERINE V2 PRO


https://www.razer.com/jp-jp/console-controllers/razer-wolverine-v2-pro

斜め入力のしづらさなどに取り組んでいます。

8 方向マイクロスイッチ方向キー

マイクロスイッチにより方向キーを押すごとにその感触と音を実感でき、思い通りの正確な動きで複雑なコンボ攻撃を繰り出すことができます。


・ファイティングコマンダー OCTA


https://www.razer.com/jp-jp/console-controllers/razer-wolverine-v2-pro


斜め入力のしづらさなどに取り組んでいます。

8 方向マイクロスイッチ方向キー

マイクロスイッチにより方向キーを押すごとにその感触と音を実感でき、思い通りの正確な動きで複雑なコンボ攻撃を繰り出すことができます。


2. アケコン


https://hori.jp/products/p4/p4_rapvh_hs/


アケコンは、アーケードコントローラーの略称です。

ゲームセンターの筐体と同じ様に、左側にレバー、右側にボタンを配置した作りになっています。


今では格闘ゲームも家庭用が主になりつつありますが、かつてはゲームセンターでの対戦が中心でした。

そのため格闘ゲームの操作はアケコンを前提にしたものが多くあります。

2-1. メリット

・正確な操作がしやすい

パッドと比較すると方向の入力が正確にできます。

操作に熟達すれば、斜め入力、回転系のコマンドの入力ミスはなくなるでしょう。

基本的に一つのボタンに一つの指を使うので、簡単にピアノ押しやずらし押しと呼ばれる技も扱えます。

・ゲームセンターで戦える

自宅では味わえない刺激を求めてゲームセンターで対戦したい人もいるでしょう。

筐体越しの緊張感を味わいたい人はアケコンを使いましょう。

2-2. デメリット

・操作音が大きい

ゲームセンターでプレイしていると全く気になりませんが、アケコンのレバーとボタンの音が大きく感じる人もいます。

同居していたり隣人が気になる人は控えた方がいいかもしれません。

プレイヤー同士が横並びになって対戦する場合はただうるさいだけでなく、操作音によって相手の行動が読めてしまうことがあります。

・スペースが必要で、ある程度重い

パッドであればどこにでも置ける位の大きさをしていますが、アケコンは保管場所を確保しなくてはいけません。

また、ある程度重く作られているので、自宅以外で使う際は持ち運び方を考えないといけません。

レバーを上下左右に動かす都合上、場合によってはコントローラーが元の位置から動いてしまいます。

よく言えば重いほど安定感があり、軽いと安定感がありません。

・プレイする際の高さ調整が必要

パッドは手で持てばいいだけなのに対し、アケコンはプレイ時にどこに置くか考える必要があります。

人によって、膝の上の人もいれば机や台の上に置く人など様々。

ゲームセンターでプレイしている時には気付きにくい点です。

・比較的高い

商品によりますが、パッドよりは高い傾向があります。

用途が格闘ゲームに限られるため、なおさら割高に感じるかもしれません。

2-3. 商品の紹介

アケコンでも、一般的なデメリットを改善した商品が展開しています。

・ファイティングスティック mini


https://hori.jp/products/p4/p4_fighting_stick_mini/


コンパクトな作りのアケコンです。

小さい分、手首の置き場や指の位置が狭くなります。

値段も安価です。

コンパクト&快適操作

B5サイズ以下のコンパクトサイズなのに
手にフィットし、快適な操作を実現。

・リアルアーケードPro.V サイレントHAYABUSA


https://hori.jp/products/p4/p4_rapvh_hss/


静音タイプのアケコンもあります。

静音化したスティック・ボタン搭載

スティックユニットでは光学式スイッチ搭載で操作時に発生するスイッチ音を無音化し、ボタンユニットでは打鍵音吸収素材採用で衝撃音を大幅に軽減します。

3. レバーレス


https://www.hitboxarcade.com/products/hit-box


レバーレスは言葉のとおり、レバーのないコントローラーを指します。

アケコンからレバーを取り、代わりに十字キーに相当するボタンを配置させたような作りです。


アメリカのHit Box Arcade社が出すHit Boxというレバーレスコントローラーが近年大きな話題となり、今のレバーレスの主流になっています。

そのため、文脈によってはヒットボックスがレバーレスを指す場合も。

プロ格闘ゲーマーが大会で結果を出し始めてから大きな話題を呼びました。

一部のレバーレスは使用が禁止されることもあるなど、アケコンとは違うメリットがあります。


レバーレスはHit Boxだけではありませんが、ここでは主にHit Boxを取り上げています。

操作方法のイメージが付かない方はこちらの動画を参考にしてください。

3-1. メリット

・方向キーの入力を最速で行える

どのコントローラーでもコマンド入力が完成するまでに一定の時間がかかります。

練習を積み重ねるとその時間は短くなりますが、構造的にゼロにはなりえません。

レバーレスでは理論上最速の入力ができます。


前に歩いている途中でガードする時には、→に入力している途中で一度ニュートラルを経由してから←に入力します。

ニュートラルになっている時間はわずかではありますが、その間はガードが成立していません。

レバーレスでは、この歩きからガードまでの時間をゼロにできる入力の仕方があります。

同じ様な入力方法で、しゃがみから立ち状態を挟まずにジャンプができます。ファジージャンプによって防げる確率が格段に上がるはずです。

・アケコンより小さくて軽い

イメージとしてはアケコンのレバー無しバージョンといった感じですが、レバーレスはアケコンよりも小さくて軽い作りのものが多いです。

全てボタンによる操作のため、対戦中に動く心配がありません。

また、レバー部分がなくすべての面が平面に近いので、収納や持ち運びの際のスペースが少なくて済みます。

小さいものではタブレットさいずのものも。

3-2. デメリット

・操作に慣れるまでに時間がかかる

理論上アケコンを上回る速さと正確さを持つレバーレスですが、実際に操作できるまでには時間がかかります。

波動拳コマンドは一番簡単なはずですが、これすらもしばらくの間は安定しないでしょう。


時間がかかる原因の一つには、感覚と操作が一致しないことがあります。

キャラクターをジャンプさせるには上方向に入力すればできますが、レバーレスのジャンプボタンは下側にあります。

斜め入力は横と上下ボタンの同時押しです。

他のコントローラーに慣れている人は、これまでの操作スキルを捨てて初めから感覚を養わなくてはなりません。

普通に入力するのとは別に、レバーレス独自のコマンド入力方法もあります。

・あまり種類が豊富ではない

レバーレスが注目され始めてからまだ日が浅いということもあって、他のコントローラーと比べてあまり種類が豊富ではありません。

中には日本では販売していないものもあります。

4. まとめ


4-1. 使用感

レバーレスに切り替えたプレイヤーの感想や意見は様々。



プロゲーマーのときど選手は、ヒットボックスを使用する明確な利点を対戦中に感じたそうです。



この動画ではレバーレスによるストレスを伝えています。

4-2. どれを選ぶべきか

三種類のコントローラのメリットとデメリットを紹介しました。

現状では、理論上の操作性はレバーレスが最も優れています。

しかし、その利点を活かせるのはある程度高いレベルのプレイヤーであって、初心者などではありません。


近年、ワンボタンでダッシュや必殺技ができるようなゲーム設計が多くなってきています。

それを踏まえると、今後はコントローラーによる差はなくなるかもしれません。


キーボードで格闘ゲームをプレイする人もいるように、どのコントローラーでも大会で結果を残しているプレイヤーはいます。

パッドではあってもアナログスティックと十字キーを併用するプレイヤーもいます。

多くの人は、自分が使いやすいコントローラーを使用するのがいいでしょう。