これを見れば完璧!eスポーツの基礎知識
最近『eスポーツ』という単語をよく耳にしますよね。
ゲームをよくプレイする方であれば尚更だと思います。
ですがeスポーツとは一体どういったものなのか、漠然としたイメージはあっても、正しく理解してる方は少ないのではないでしょうか。
この記事ではeスポーツに関する基礎的な知識を始め、それについて様々な視点から解説していきます。
1. そもそもeスポーツって何?
1-1. eスポーツの定義とは
https://esportsobserver.com/oceania-recap-dec-2019/
eスポーツを理解していくためにまずは定義をおさえておきましょう。
『eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)とは、コンピューターゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称である。(参考:Wikipedia)』
単純に言えばeスポーツはゲームのことを指しているんですね。特に競技性のあるゲームをeスポーツと呼ぶ傾向にあります。
ゲームをスポーツとして捉えていこう、という動きが生み出した言葉なのでしょう。
では、どうしてこのような動きが生まれ、ここまで広まっているのでしょうか。
1-2. eスポーツの歴史
1980年代より、コンピューターの普及が進み、競技性の高いゲームタイトルがいくつも誕生しました。
『その中で誰が一番強いのか?』
『もっと強いプレイヤーと戦ってみたい!』
そのようなプレイヤー達の好奇心、それを見たい観衆、需要と供給が合致し、eスポーツ大会は生まれていきます。
そしてeスポーツ大会を通じてeスポーツが世間へ浸透していき、規模は今後さらに大きなものになっていくでしょう。
そう考えると、eスポーツは野球やサッカーなどの歴史背景と似ているように思えませんか?
このような歴史があると『いつかゲームがスポーツとして捉えられるのではないか?』と考える人たちがでてきても、自然な気がしますよね。
1-3. eスポーツの競技人口と市場規模
eスポーツ業界は絶え間なく規模を拡大しています。
今も急速に変化しているため、現在もその規模はとても大きなものになっています。
競技人口は、世界中で約1億人以上と言われています。
これはテニスの競技人口を凌ぐ勢いの人口数です。
当然その市場規模も大きく、現在2019年ではなんと1211億円で2021年には1865億円にも上ると予想されています。
1-4. 日本と海外での普及具合を比較
世界を見ると、eスポーツは大きく普及していることがわかりましたでしょうか。
しかし日本と海外では、その普及具合は大きく異なります。結論からいうと、日本は海外に比べeスポーツの普及率は圧倒的と言っていいほど低い水準です。
https://biz-arts.com/2018/11/07/e-sports-market/
これは、国別に見た2017年のeスポーツの市場規模です。
日本のeスポーツ市場規模は、0.5%というとても低い水準であることが分かります。
最近ではこれより認知度は高くなっていますが、同時に他国のeスポーツ市場も発展を続けているため、相対的に見ればまだ低い状態にあることに変わりはありません。
何故ここまで日本はeスポーツにおいて発展途上なのでしょうか。
2. 海外のように普及しないのは何故?
eスポーツ業界において日本は海外よりかなり後れを取っています。
考えられる要因はいくつもありますが、その中でも主要だと思われるものを2つ取り上げていきます。
2-1. 大会の賞金
日本の大会の賞金は海外よりも少ない傾向にあります。
理由は『法律によって賞金を用意するのが難しい』からです。
海外では、ゲームをプレイしている人からの売上金や、大会のチケット代を使って賞金を生み出すことができます。
しかし日本では、基本的にそのようなことはできません。
2-2. 国民性の違い
海外では『競技性のあるものはスポーツである』と捉えるようです。
つまり野球やサッカーのような、日本人が『スポーツ』と呼ぶものと、チェスやオセロのような『ボードゲーム』は、海外では同じ『スポーツ』という括りだと考えているのです。
皆さんも『体を動かし、汗を流すのがスポーツである』と考えていませんか?
このように、日本ではゲームをスポーツと呼ぶことに対して否定的な思想が、古くより根付いてしまっているのです。
日本でもようやく、eスポーツはTVに取り上げられることが多くなってきました。
これは、世間が『スポーツ』に対して寛容になっている証拠ですね。
しかし、まだまだその発展を阻害するような要因は多くあり、問題や課題は山積みですね。
3. プロゲーマーの存在
https://gamingd.co.jp/news/post_200/
3-1. プロゲーマーとは
eスポーツをあまり知らない方は、『ゲームのプロってどういうこと?』と思われますよね。
『プロゲーマー』の、明確な定義はありません。
しかし、プロの野球選手が野球をすることによって生活しているように、ゲームをすることによって生活している人がいます。
そのような人を、最近は『プロゲーマー』と呼ぶ傾向にあります。
プロゲーマーは、ゲームの大会で賞金を得たり、スポンサーからお金をもらい生活しています。
3-2. プロゲーマーになる方法
プロゲーマーになるためには、まず『比較的競技人口の多いゲーム』で『一般より卓越した技術を身に着ける』必要があります。
ゲームでの強さが、プロゲーマーとしての価値になるからです。
具体的な方法としては、上記のような比較的競技人口の多いゲームゲームでランキング上位に入ることや、プロゲーミングチームへの加入、一般の大会で結果を残すと良いでしょう。
他にもTwitterで自らプロチームへ応募したり、勧誘を受けたりするなど、自分で自分の価値を発信していく必要があるようです。
4. 世界で注目されているeスポーツタイトル
次は、世界で注目されているeスポーツタイトルを紹介していきます。
4-1. League of Legends
ユーザー人口:1億人
ジャンル:MOBA
リリース日:2009年
対応機種:PC
価格:無料
【概要】
このゲームは世界で最も注目されているタイトルと言ってもいいでしょう。
MOBA(マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ)というジャンルは戦略性がとても高く、絶えずゲームシステムがアップデートされています。
2009年にリリースされたタイトルにも関わらず、新たな戦術が次々と生まれています。
【ゲームの基本】
試合は5v5で行われ、それぞれが100体以上ものキャラクターから1体を選び、相手の本拠地を先に破壊したほうが勝利となります。
試合の大局をみるマクロ的な視点と、自分の操作するキャラクターを動かすミクロ的な技術の両方が必要とされます。
【大会について】
世界大会の賞金は莫大で、2019年の優勝賞金は日本円で約7億円です。
日本の代表チーム『DetonatioN FocusMe』もこの大会に出場し、世界で初の1勝を収めました。
決勝リーグへの壁は厚く、まだまだ課題は残りますが、日本リーグが進化していることは事実です。
今後の日本リーグの活躍を注目していきたいですね。
4-2. FORTNITE
ユーザー人口:1億2500万人
リリース年:2017年
ジャンル:バトルロイヤル
対応機種:PC/PS4/Xbox One/Nintendo Switch/iOS/Android
【概要】
バトルロイヤルというゲームジャンルは、昨今のゲーム業界の中で最もアツいゲームジャンルです。
さらにこのゲームには独自のクラフト要素が含まれており、アクション要素がかなり高いです。
【ゲームの基本】
ゲームプレイは3人称視点で行われ、100人いるフィールドで最後まで生き残れば勝利となります。
戦いの中で起こるシューティング要素とアクション要素を含んだ『建築バトル』は痛快で、慣れると本当にやみつきになります。
【大会について】
大会では総額33億が用意され、ランクに応じてプレイヤーに分配されます。
最近の世界大会では、なんと、アメリカ人の16才の少年が3億を超える賞金を手にしており、注目を浴びています。
このゲームでは10代前半のプロプレイヤーも多く、プレイヤー層がとても若いのが特徴です。
日本人のプロプレイヤーも小学生~高校生の方が存在し、世界大会で上位にランクインした方もいます。
5. まとめ
いかがだったでしょうか。
eスポーツの全体像と、その中枢を担うプロゲーマーと人気のゲームタイトルを紹介させていただきました。
『たかがゲーム』と言われたりもしますが、その『たかが』が世界を動かしています。
ゲームを単なる娯楽と考えるのは、もう古い考えかもしれません。 是非、上記で紹介したゲームをプレイしてみたり、大会を観戦してみてください。
きっと心を熱くし、感動することでしょう。
そして皆さんが考える『ゲーム』とは違った、『eスポーツ』と呼ばれる新しい世界を目の当たりにすることでしょう。