これを見れば完璧!eスポーツの基礎知識

公開日: 2020/10/27

最近『eスポーツ』という単語をよく耳にしますよね。
ゲームをよくプレイする方であれば尚更だと思います。

ですがeスポーツとは一体どういったものなのか、漠然としたイメージはあっても、正しく理解してる方は少ないのではないでしょうか。
この記事ではeスポーツに関する基礎的な知識を始め、それについて様々な視点から解説していきます。

1. そもそもeスポーツって何?


1-1. eスポーツの定義とは

https://esportsobserver.com/oceania-recap-dec-2019/

eスポーツを理解していくためにまずは定義をおさえておきましょう。

『eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)とは、コンピューターゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称である。(参考:Wikipedia)』

単純に言えばeスポーツはゲームのことを指しているんですね。特に競技性のあるゲームをeスポーツと呼ぶ傾向にあります。
ゲームをスポーツとして捉えていこう、という動きが生み出した言葉なのでしょう。
では、どうしてこのような動きが生まれ、ここまで広まっているのでしょうか。

1-2. eスポーツの歴史

1980年代より、コンピューターの普及が進み、競技性の高いゲームタイトルがいくつも誕生しました。

『その中で誰が一番強いのか?』
『もっと強いプレイヤーと戦ってみたい!』
そのようなプレイヤー達の好奇心、それを見たい観衆、需要と供給が合致し、eスポーツ大会は生まれていきます。
そしてeスポーツ大会を通じてeスポーツが世間へ浸透していき、規模は今後さらに大きなものになっていくでしょう。

そう考えると、eスポーツは野球やサッカーなどの歴史背景と似ているように思えませんか?
このような歴史があると『いつかゲームがスポーツとして捉えられるのではないか?』と考える人たちがでてきても、自然な気がしますよね。

1-3. eスポーツの競技人口と市場規模

eスポーツ業界は絶え間なく規模を拡大しています。
今も急速に変化しているため、現在もその規模はとても大きなものになっています。

競技人口は、世界中で約1億人以上と言われています。
これはテニスの競技人口を凌ぐ勢いの人口数です。

当然その市場規模も大きく、現在2019年ではなんと1211億円で2021年には1865億円にも上ると予想されています。

1-4. 日本と海外での普及具合を比較

世界を見ると、eスポーツは大きく普及していることがわかりましたでしょうか。

しかし日本と海外では、その普及具合は大きく異なります。
結論からいうと、日本は海外に比べeスポーツの普及率は圧倒的と言っていいほど低い水準です。

https://biz-arts.com/2018/11/07/e-sports-market/

これは、国別に見た2017年のeスポーツの市場規模です。
日本のeスポーツ市場規模は、0.5%というとても低い水準であることが分かります。
最近ではこれより認知度は高くなっていますが、同時に他国のeスポーツ市場も発展を続けているため、相対的に見ればまだ低い状態にあることに変わりはありません。

何故ここまで日本はeスポーツにおいて発展途上なのでしょうか。

2. 海外のように普及しないのは何故?

eスポーツ業界において日本は海外よりかなり後れを取っています。
考えられる要因はいくつもありますが、その中でも主要だと思われるものを2つ取り上げていきます。

2-1. 大会の賞金

日本の大会の賞金は海外よりも少ない傾向にあります。
理由は『法律によって賞金を用意するのが難しい』からです。

海外では、ゲームをプレイしている人からの売上金や、大会のチケット代を使って賞金を生み出すことができます。
しかし日本では、基本的にそのようなことはできません。

2-2. 国民性の違い

海外では『競技性のあるものはスポーツである』と捉えるようです。

つまり野球やサッカーのような、日本人が『スポーツ』と呼ぶものと、チェスやオセロのような『ボードゲーム』は、海外では同じ『スポーツ』という括りだと考えているのです。
皆さんも『体を動かし、汗を流すのがスポーツである』と考えていませんか?
このように、日本ではゲームをスポーツと呼ぶことに対して否定的な思想が、古くより根付いてしまっているのです。

日本でもようやく、eスポーツはTVに取り上げられることが多くなってきました。
これは、世間が『スポーツ』に対して寛容になっている証拠ですね。
しかし、まだまだその発展を阻害するような要因は多くあり、問題や課題は山積みですね。

3. プロゲーマーの存在


https://gamingd.co.jp/news/post_200/

3-1. プロゲーマーとは

eスポーツをあまり知らない方は、『ゲームのプロってどういうこと?』と思われますよね。
『プロゲーマー』の、明確な定義はありません。
しかし、プロの野球選手が野球をすることによって生活しているように、ゲームをすることによって生活している人がいます。
そのような人を、最近は『プロゲーマー』と呼ぶ傾向にあります。

プロゲーマーは、ゲームの大会で賞金を得たり、スポンサーからお金をもらい生活しています。

3-2. プロゲーマーになる方法

プロゲーマーになるためには、まず『比較的競技人口の多いゲーム』で『一般より卓越した技術を身に着ける』必要があります。
ゲームでの強さが、プロゲーマーとしての価値になるからです。

具体的な方法としては、上記のような比較的競技人口の多いゲームゲームでランキング上位に入ることや、プロゲーミングチームへの加入、一般の大会で結果を残すと良いでしょう。
他にもTwitterで自らプロチームへ応募したり、勧誘を受けたりするなど、自分で自分の価値を発信していく必要があるようです。

4. 世界で注目されているeスポーツタイトル

次は、世界で注目されているeスポーツタイトルを紹介していきます。

4-1. League of Legends


ユーザー人口:1億人
ジャンル:MOBA
リリース日:2009年
対応機種:PC
価格:無料

【概要】
このゲームは世界で最も注目されているタイトルと言ってもいいでしょう。
MOBA(マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ)というジャンルは戦略性がとても高く、絶えずゲームシステムがアップデートされています。
2009年にリリースされたタイトルにも関わらず、新たな戦術が次々と生まれています。

【ゲームの基本】
試合は5v5で行われ、それぞれが100体以上ものキャラクターから1体を選び、相手の本拠地を先に破壊したほうが勝利となります。
試合の大局をみるマクロ的な視点と、自分の操作するキャラクターを動かすミクロ的な技術の両方が必要とされます。

【大会について】
世界大会の賞金は莫大で、2019年の優勝賞金は日本円で約7億円です。

日本の代表チーム『DetonatioN FocusMe』もこの大会に出場し、世界で初の1勝を収めました。
決勝リーグへの壁は厚く、まだまだ課題は残りますが、日本リーグが進化していることは事実です。
今後の日本リーグの活躍を注目していきたいですね。

4-2. FORTNITE


ユーザー人口:1億2500万人
リリース年:2017年
ジャンル:バトルロイヤル
対応機種:PC/PS4/Xbox One/Nintendo Switch/iOS/Android

【概要】
バトルロイヤルというゲームジャンルは、昨今のゲーム業界の中で最もアツいゲームジャンルです。
さらにこのゲームには独自のクラフト要素が含まれており、アクション要素がかなり高いです。

【ゲームの基本】
ゲームプレイは3人称視点で行われ、100人いるフィールドで最後まで生き残れば勝利となります。
戦いの中で起こるシューティング要素とアクション要素を含んだ『建築バトル』は痛快で、慣れると本当にやみつきになります。

【大会について】
大会では総額33億が用意され、ランクに応じてプレイヤーに分配されます。
最近の世界大会では、なんと、アメリカ人の16才の少年が3億を超える賞金を手にしており、注目を浴びています。

このゲームでは10代前半のプロプレイヤーも多く、プレイヤー層がとても若いのが特徴です。
日本人のプロプレイヤーも小学生~高校生の方が存在し、世界大会で上位にランクインした方もいます。

5. まとめ

いかがだったでしょうか。
eスポーツの全体像と、その中枢を担うプロゲーマーと人気のゲームタイトルを紹介させていただきました。

これから先、この業界は私達が信じられないほど大きくなっていくと予想されています。
『たかがゲーム』と言われたりもしますが、その『たかが』が世界を動かしています。
ゲームを単なる娯楽と考えるのは、もう古い考えかもしれません。

是非、上記で紹介したゲームをプレイしてみたり、大会を観戦してみてください。
きっと心を熱くし、感動することでしょう。
そして皆さんが考える『ゲーム』とは違った、『eスポーツ』と呼ばれる新しい世界を目の当たりにすることでしょう。